Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
ポーツマスの雪
昨日ポーツマスの話題を出したばかりなのですが、 今日Old Salt Blogをのぞいてみましたころ、「ポーツマスに雪」の記事が。 ヨーロッパはいま寒波で、先週はガトウィック空港が閉鎖になるなど、結構たいへんだったんですね。
HMS Victory in the Snow http://www.oldsaltblog.com/2010/12/04/hms-victory-in-the-snow/
軍艦でも帆船だと雪景色が綺麗ですね。 いえ、アリステア・マクリーンのユリシーズ号の中の「千の罪をおおいかくすというやさしい雪もこの不格好な艦隊にはなすすべもない」というような内容の一文があって、それがずっと印象に残っていたんです。
ボライソー・シリーズの著者アレクサンダー・ケントが本名のダグラス・リーマンで書いた作品の中に「キール港の白い大砲」(ハヤカワ文庫NV750)という作品があるのですが、港と艦と雪と言われて思い出すのはこの小説。 この「白い大砲」が何を指すのかは、この物語を最後まで読んだ時にわかりますので、ここでねたばれは絶対にいたしませんが、白い大砲に深く感動するのは、先のユリシーズ号の一文が私の頭の中にずっと残っていたからなのかもしれない…などと思います。 「キール港…」は海洋小説であって、海洋冒険小説ではないのかもしれません。 1945年5月から始まるドイツの話、つまりは戦争が終わった後の話になるので。
2010年12月06日(月)
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