Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
オブライアン掲示板のメノルカ旅行記
しばらく前のオブライアン掲示板情報ですが、 マーク・ヘンリーさんと仰る方の、写真満載のレポートが、3回に渡って掲示板に書き込みされました。 船旅の途中に、M&C1巻の舞台メノルカ島を訪問されたそうです。
ヘンリーさんの船はロンドンのグリニッジから出航し、イギリス海峡を下り、地中海に入り、エーゲ海をぬけて、黒海のセバストポリに至3ヶ月以上の航海で、これだけの長旅を奥様と楽しむ余裕がおありということは、定年退職された裕福なアメリカ人の方なのかしら?と想像しますが、 でもこのメノルカ島レポートを読んでいると、オブライアンの小説から、あのシーン、このシーンと引用しながら当時のメノルカを想像されている様子がとても他人事とは思えず、 (…まぁ私も、マルタ島で同じようなことをした身に覚えがありますので) なんだかとても身近な方のように感じられてしまいます。
1回で全部ご紹介しようかと思ったのですが、ちょっと引用も長くなるので、今回は最初の書き込みのみ。 以後、急ぎのニュースの無い週に1回ずつご紹介していこうかと思います。
まずこちらのページにアクセスください。 Visit to Port Mahon – 1. The Harbor
可能でしたらPCの画面上にウィンドウを2つ開いて、上記ページを見ながら、この先をお読みください。
1枚目の写真は、ポート・マオンの港内全体図、 マークさんの船は外洋からポート・マオンに入港します。
M&C1巻(上)P.117 モラ岬が左舷艦尾斜め後方にあった。広い湾の湾曲した北岸に沿った丘陵や谷が引き起こすやっかいな突風や凪も、今は彼らを痛めつけず、ソフィー号はイタリアを目指しひた進んでいた。
2枚目の写真、右舷はモラ岬。 ジャックたちは出航していくので、針路はこの写真とはちょうど逆になりますね。
3枚目は湾奥をのぞむ。
4枚目と5枚目は、Illa del Llatzaret(Quarantine Island)、検疫島です。 この話は、M&C1巻(上)P.253に出てきます。
地中海(リオン湾の沖あたり)で、ソフィー号はバーバリー(北アフリカ)のフェラッカ船を発見、船は難破したか甲板に人が倒れている。望遠鏡をのぞいたスティーブンはそれを疫病の死者だと見てとり、まだ生存者がいるかもしれないから、自分は治療のために向こうの船に渡るというが、ジャックはすぐに針路変更を命じる。 何の救助をせずに一目散に逃げるこの決定にスティーブンは反対するが、ジャックはこう応える。 「あのフェラッカに君が足を踏み入れたが最後、われわれはマオンで黄色旗を揚げなければならない。40日もの長い期間、検疫島に足止めをくらって、囲いから迷い出れば銃殺だ」
…これがその検疫島だそうです。二重の城壁に囲まれているそうですよ。 この城壁は、外敵から島を守るためではなくて、島の中の疫病人を逃がさないためですかね?
6枚目と7枚目はポート・マオンの岸壁です。 つづきは上陸編です。
2010年02月07日(日)
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