Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
2人の専門家の意見
今日は、二人の専門家の意見をご紹介します。
最初は、米国の出版社主催のフォーラムへの投稿から、 Heart of Oak 英国ではネルソンの研究者として有名なコリン・ホワイト博士のバースでの講演を聴いた方からの投稿。 ホワイトは博士は「M&C」を、今まで見たネルソンの時代を描いた映画としては、最高の作品であると評価しているとのこと。
いま一つの記事は、オーストラリアの新聞から、 Finnishing touches フィンランド海軍での経験を持ち、現在はレーシング・ヨットの艇長をつとめるLudde Ingvall氏は、「M&C」の撮影中、ラッセル・クロウから様々な相談を受けていた。 撮影終了後の今年1月、ラッセルはIngvall氏の艇でシドニー〜Coff港のレースに参加し、二位となった。 「M&C」の映画を見て、Ingvall氏は二つの点で感心したという。 ひとつはラッセルとウィアー監督が、海上でリーダーの地位にいる者の孤独をみごとに表現していること。 海上ではリーダーの一瞬のためらいや弱さが命とりになることがある。たとえ次に何をすべきか確信がなくとも、ただちに決断を下して乗組員に指示を出さなければならない状況がある。 二つめはホーン岬沖の映像である。Ingvall氏は実際にヨットでホーン岬をまわったことがあるが、あの海域はかなり南に位置しているため、空の色にも海の色にも独特のものがある。映画の映像は正確に、この色を再現している、とのことである。
Ingvall氏は、200年前の船乗りと現代との最も大きな違いは、船の設計の変化や航法装置の発達よりむしろ、食料と衣類の変化だと言う。乾燥食品やゴアテックスの雨具は、船乗りの生活を劇的に改善した。彼は最長28日間連続ヨットで航海した経験があるが、それは本当に厳しい生活だ。それが10倍の280日で、それを貧弱な食料と常にびしょぬれの衣服で過ごすことを考えると「その昔、船は木造だったかもしれないが、船乗りはきっと鋼鉄で出来ていたんだろう」とIngvall氏は語る。
英国の映画専門誌「Empire」誌12月号に、ウィアー監督とポール・ベタニーのイタンビューが掲載されています。 ウィアー監督のは長いので、本日はURL紹介のみにて勘弁していただくとして、とり急ぎベタニー インタビューの要点のみ。
ピーター・ウィアー監督インタビューEverything's Shipshape
Is the Doctor In?ポール・ベタニー インタビュー ジャックとステーブンの関係について: 二人は互いに素直な愛情を抱いており、それは知と情の双方で二人を結びつけている。それに実際に互いの命がかかっていることもある。だか二人は全く異なった目的を持っているんだ。 野生動物に囲まれたガラバコス島での撮影について ロンドンという都会で生まれ都会で育ったベタニーにはとまどうことが多かった。「かぶと虫ときたら、パッと逃げるかと思えば顔すれすれに飛んできたりして」 「ガラパゴスの海岸でうとうとしてハッと目をさましたら隣にトドの赤ん坊がいて、いきなりすり寄って来た。いったいどうしたらいいのか途方にくれてしまったよ」
2003年12月04日(木)
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