umityanの日記
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2012年10月05日(金) 続、旅日記(14)

 新しい出し物が始まった。若い男性と、ぽっちゃりした、かわいいミニスカートの女性が登場した。何やら長いロープを持っている。男性が客席を見回した。僕、ジャイアンと視線があった。これがいけなかったか?。突然、僕のほうを指さし、舞台に上がれという。最初は僕ではなく、隣のネズミ男君かと思ったが、どうもそうではなく、僕らしい。「わーーい?、何故?」、僕なのか?。

僕は手を横に振って断ったが。皆が「上がれ上がれ」と言う。大衆の面前で顔をさらすのは慣れていないが、「やむなし」と、度胸を決めた。舞台の端から上がり、中央まで行くと、もう、目の前が真っ暗。観客の顔がまともに見れない。たじろいでいると、男性がロープの端を僕に握らせた。「えええっつ、引っ張りっこするの?」と思ったら、そのとおり。僕は負けまいと、力強よく引っ張った。ロープがピーンと張った。はい、オッケー。要するにロープに仕掛けがないことを観客にアピールしただけだ。「なあーんだ。そうだったのか」と思う間もなく、そのロープが女性の体にぐるぐると幾重にも巻かれ、最後に女性は後ろ手に縛られた。

そこで男性が最後の一結びを僕に任せた。「ようし、きつく結んでやるぞー」と、僕は力任せに「ぎゅーぎゅーーー」と、後ろ手になった女性の手を締めあげた。「かわいそうだぜ。これからどうすんの?」と思ったら、な・な・なんと、床に置かれていた黒い袋状の布の真ん中に僕に入りなさいと言う。僕の後ろに、縛られた、ぽっちゃり女性が寄り添うように立った。体が触れている感触はなかった。残念。そう思うゆとりもなかったのが真実だ。

男性は袋を「ぐぐぐーーーつ」と、僕達の首のところまで引き上げた。観客には首の上の顔しか見えない。「にこっ」と笑おうかと思ったが、顔が引きつって、それどころではない。一緒に袋に入った後ろの女性が僕に悪さをしている風でもない。静寂の数十秒が流れた。

突然、袋が首から落ちた。僕の全身が観客の視線にさらされている。いったい、何が起こったのか、僕にはわからなかった。会場から拍手が起こり、僕は自分の体を見た。わおーーーーーーつ、着ていたジャンパーがない。夜は寒かろうと、ジャンパーを着ていたんだが、上半身を見ると、横じまのはいった、ピンクの丸首シャツのみ。僕は恥ずかしさで、おっぱいを抑え、後ろにいた女性を見ると、あっと驚く為五郎だ。その女性が、僕のジャンパーを着て、その上から、先ほどのロープがぐるぐるに巻き付いていた。おまけに後ろ手のままだ。ロープはきつく縛られたままだ。この不思議。如何に解説せん。

ななんで、また、どうして。僕は狐につかれた面持ちで、「わおーーーつ」と両手を横に広げ、驚きのジェスチャーをした。ネズミ男君、十八番の「わかんなーーーーい」のしぐさである。男性が成功、成功と言わんばかりに、ニコニコ顔で僕に握手を求めた。握手に応じ、拍手を浴びながら舞台を降りた次第である。パンツまで脱がされなくてよかったぜ。

「記念品があるかな?」と思ったが、それはなし。あるといえば、のび太君、ねずみ男君、一休さんが、この時とばかりに映したカメラの写真のみだ。僕、ジャイアンは、わが姿を見て唖然。間抜けな顔をして写真に収まっていた。

帰り際、バスの中で、そのトリックを暴こうと、喧々諤々議論したが、決め手となる回答なし。このジャイアンにさえ、分からないのに、どうして、他のとっちゃん坊や達に回答が見出せようか。いや、見出せない。今、僕が冷静になり、考えついた回答が一つある。紙面が長くなった。次回に述べよう。


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