umityanの日記 DiaryINDEX|past|will
いやああもう夏至も過ぎていた。六月二十一日が夏至だったのだ。日ごろ、問題意識をもたず、のほほんとして過ごしているから、今日が何の日なのかも忘れてしまっていた。情けない。夏至と言えば、北半球では、昼が最も長く、夜が最も短くなる。そういえば、夜は七時過ぎまで明るい。こんな時節はネオン街をのぞいても、まだ明るすぎて、どうも暖簾をくぐる気になれない。はやく、暗くならないかなあと、恨めしそうに空を仰いでいるのも僕だけではないだろう。「あなただけです。弁解はいりません」。どこからか、神の声が聞こえたみたい。やはり、宵闇が迫り、ちょうちんに明かりが灯るころが一番、心をそそられる。今日もカラオケでしごいてやると、百円玉みたいな目玉をパチクリさせて、ママさんが、暖簾かけなんかしている。「あら、早いわね。待っていたわよ。ずいずいと奥まで」とか言われて、まあるいお目玉で、ウインクなんかされると、まるで、魔法にかかったみたいに、足が扉の中に吸い込まれてしまう。
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