何度も担当医に、「入院するともう帰れなくなりますがいいですか?」 と聞かれ、確認され、自分の手が守ってやれない不安とも葛藤し、俺が疲れるから とかみんなが疲れるからとか、そんな理由なら、気にしなくてもいいよって、改めて 話した時、「うん、私も疲れた」とボソと言った言葉を、尊重したいと思い、入院させて来た。 こんなに早くに時間が空いてしまうなんて、1ヶ月半ぶりかな。夜の不安から解消されると同時に、4人部屋に置かれたポータプルのトイレ を見て不憫を感じてしまい‥
施設でタバコを吸いに玄関の外へ出た時、掃除のおばんさんから、早く元気な姿で戻ってね、と声かけられた時、ふいに、「もう戻れないんですよ」と言葉が口をつき涙がこみ上げてしまった。 施設の栄養士さんが青汁やら、野菜スープやらをもって応援に行くから、早く力をつけて帰ってくるんだよと母に語りかけてもらった時 涙をガマンするのに相当、力が要った。 4つの検査をし、体重量ったら35.6。ひと月前よりそんなに増加してなくて、足のむくみは酷いけど腹水が貯まってはいないなぁと期待できる体重だった。 体力はなくなったけど、変わりなく来てたから、ガンの細胞が少しでも小さく、共存できる状態 になってないかなぁと、実は少しだけ期待してたけど、「足湯に行こうと、病院の食事を取らなくても、結構です。なんでも好きな事を好きなものを食べさせてあげて下さい。」と完全に敗北宣言を改めて受けた。進行は進んで、いつ何が起こっても不思議ではない奇跡のような状態なんだそうだ。 今月が越せるかどうか、越せたとしても正月は迎えられないでしょう。と。 来週、緩和ケアの面接を受けて、審査に通り、ベッドが空いたら、そっちに移るつもり。
4人部屋じゃ可哀相。 担当のまだ若い看護士さんが、楽しそうに院内探検の旅に出て歩いてる母の姿に真剣に驚き、 「食事美味しかったよ」と普段箸もつけなかったほうれん草までも食べた母を見て、ステキな笑顔と驚きのリアクションで、自分の事のように、凄く嬉しい!と言ってくれた言葉や態度に、温かみを感じたよ。ちょっとした心遣いや、気持ちが凄く目について、ありがとうの気持ちと 期待に応えられない悲しみが溢れてくる。 ガンは愛情に弱い、ガンの唯一の弱点は愛情なんだって。 会っていられる時間が短くなるから、その分もっともっと気持ちに寄り添うつもり。 泣いてる時じゃない!。
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