stray notes

氷砂糖

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噂話
2002年10月02日(水)

ひとりでランチをしていたら、近くの女性たちが、凄い勢いで他人の話をしていた。わたしが住んでいる部屋の、2階の住人である女性も、ものすごいはやさで、電話の向こうの誰かに、他人のことを逐一報告していることがある。

そのたびに思うのが、みんなよくひとのこと見てるんだなー、覚えてるんだなー、しかもそれを再現できるんだなーということ。わたしは視力が悪く、注意力散漫で周囲に気を配っておらず、集中力もないので意識が現実と別世界を彷徨うことが多い。つまり周りがあまり見えていない。しかも記憶力が弱い。さらにそれを再構成するだけの気合みたいなものもない。

べつだん「噂話になんて興味ありません」というつもりはない。聞けば、「へーそうなんだーなるほどー」と思うから。でも、聞いたそばから忘れているようなところがある。もしかしたら、基本的に興味関心のない人間がどうなろうと気にならないのかもしれない。つ、冷たい。そうか、とするとあのひとたちは、話題にする人たちに、愛着とか興味関心があるのか。

そういえば以前夫に、「会社にとても几帳面で細かい人がいてね、そのひとに報告するときはとても緊張するんだよ」という話をしたことがある。夫はひとくさりわたしの話を聞いてから、「でも、あなたはそのひとのこと、嫌いではないんでしょう」と言った。わたしは考えてみた。確かに、嫌いではない。自分にない、そういう緻密さは憧れだ。「なんでわかったの? わたしにもわからなかったのに」と聞いたら、夫は言った。「あなたはね、気に入らない人のことはあまり口にしないんだよ。多分、視界から消えてるんだろうね」と。



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