日記
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2004年07月10日(土) |
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語りたいモード はじめの一歩 |
2004/07/10 21:48:46
少し前のインタビューで剛さんが言っていた言葉で、とても気になる言葉がありました。
影響を受けてしまうから、好きなアーティスト(これはたぶんミスチルのことだと思うのですが)の曲は聞かないようにしていた…と。
2年前のソロ活動のとき、やたらと言われたのが、ミスチルや椎名林檎に影響されているという評価。本人はそれについて何も発言していませんでしたが、↑の発言を見て、ああやっぱり、とてもショックだったのだなあと思いました。そして、悩んだり、考えたり、必死にもがいたのでしょうね。
初ソロ後の剛さんにとって、自分らしい音づくり、自分らしい曲づくり、自分自身の音の方向性を模索することが、もっとも大きな課題だったのかもしれません。さぞかししんどかっただろうなあ。だって、どんな人であれ、誰かに影響され、音が生まれてくる。ましてや、リスペクトしているアーティストの曲というのは、知らず知らずのうちに、深く刷り込まれて、真似したつもりでなくても、影響されてしまうでしょう。アレンジでも、まったく誰も試みていない音なんて不可能に近い。
それでも、少なくても自分自身の中では、好きな人の曲を聞かないようにし、その可能性を排除し、心の中の音に耳をすませてがんばったのでしょうね。そう思うと、たしかにひとりになる必要がある作業だったのだろうと思います。
これはあくまでも憶測で、お叱りを受けるかもしれませんが、♪街は、剛さんの最初につくった原曲から、かなり大人たちの意見が出され、修正が加えられた結果の作品のような気がしてなりません。なぜなら、あのころ剛さんが作っていた曲とのギャップをとても感じたからです。そのうえ、アレンジもプロにまるまるお任せしたんではなかろうか。ドラマ曲、デビュー曲ということで、完成度が要求され、さらにキャッチーであることも要求された結果のような気がしてならないんです。
それにくらべ、アルバム曲の心の恋人の難解さはどうでしょう?歌詞から、メロディーラインまで、とてもむずかしく難解で、わかりにくい。実はあちらのほうが、本当の当時の剛さんの音だったのではなかろうかと思ってます。(ちなみに私があのアルバムの中でもっとも好きな曲は心の恋人です。)
そして、1年のブランクを経て、再びのソロ活動。きっと前回の自分の満足いかなかった部分を解決するには、1年のブランクが必要だったのだと思います。アレンジャーも自分で依頼し、細かいコンセプトまで要望をつたえ、音づくり、メロディーライン、アレンジ、声のだしかた、すべての部分に自分がかかわってつくった、マキシシングルとアルバム。さらに、アルバムのブックレットや、DVD、そしてコンサートグッズや、コンサートの内容まで凝りに凝っている。2年前、時間がないことで、戦いきれず、プロたちに任せるしかなかった悔しさをすべてひっくりかえすために、がんばっている剛さんの気合を感じます。
ここのところの、剛さんの妙にテンションの高い発言や、雑誌のインタビューは、かなり、「どうしちゃったの剛さん」と思われることが多かったです。聞きようによっては、鼻につくような、おまえ何様だ?と言われかねない発言。でもね、私は、きっと前回の反省を胸に秘め、わたしたちファンの見えないところで、まるまる1年間がんばってきた結果を、ここに来て一気に吐き出しているからのような気がします。戦う戦うとあまりにも連呼するのも、本当に戦わなければ、今回のソロ活動を自分自身のものとして実現できなかったのかもしれません。
極端な話、ほんのちょこっと自分のメロディーをつたえ、あとはまる投げしてプロに依頼し、まるで全部自分がやったような顔をしている人だってたくさんいるわけですから。でもそれは断固拒否して、すべて自分色でやるには、戦うしかなかったんでしょう。たとえ未熟で未完成でも、自分でやりたいという剛さんの戦い。
本当に不器用な人です。ぐっと我慢してだまっていれば、人に誤解されないでいられるのに。ああ、あんなこと言わなければいいのにと思いつつ、そんな不器用な剛さんが可愛いと感じてしまう。若いなあとも思います。長く芸能生活しているから、老成して見えるけれど、考えてみれば、まだ25歳。会社で言えばヒヨッコです。きっとあと5年もすれば、もっと器用に立ち回ることも憶えてしまうんだろうなあ。それはそれで寂しい気もします。
今度こそ、頭から尻尾まで、剛さん色のソロ活動をいただくことができそうですね。剛さんにとっては、本当の意味でのはじめの一歩なのかもしれません。 8月が楽しみでなりません。これから、どんどん成長していく、ミュージシャン剛さん。これから長い音楽人生、期待しちゃいます。
前回のソロ活動について、「0」と表現した剛さんの心情を、勝手に憶測してみました。完全に憶測です。勝手な想像です。お気に召さない場合はどうか忘れてください。
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