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日記
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2003年07月20日(日) : ドラマ 『すいか』

あいかわらず、ほんわかやさしいドラマ。とくにドラマチックでもスリルがあるわけでもないのに、好きだなあ、このドラマ。

今回はあらたに2人の登場人物。高橋克実さんと金子貴俊くん。このふたりも、女性だらけのこのアパートに自然に溶け込んでいて違和感がない。

今回のエピソードの中でも、高橋克実さん演じる間々田の、ペディキュアをめぐる夫婦のエピソードは、なかなか秀逸。間々田のキャラがとてもわかりやすく描けている。金子くん演じる間々田のお嬢さんの元カレ役も、かなり好き。思えば、おかまっぽくない金子くんははじめてみたかも。さやわかな青年役もできるじゃないの、と感心しちゃいました。絆ちゃんとのエピソードも、ちょっとムリがあるかもしれないけれど、さわやかだし。小さなケーキにろうそくを27本+23本立てるシーンは、ともさかちゃんの涙にやられました。安易に誕生日だったことが、ほかの住人に伝わらないところもいい。同じ屋根の下にいながら、それぞれがバラバラに人生を送っている、その距離感が暑苦しくなくて。

そして、一番このドラマを締めているのが、教授役の浅岡ルリコさん。まだ正体不明な部分がありますが、存在感があるのにうるさくない。ちらっと出てくる、ラブホに潜伏中の馬場ちゃん(小泉今日子)の、まわるベッドの上での「もっと他にもあっただろ」には、うふふと笑わせていただきました。ほんとだよおお、もっと他にもあっただろうがあ。

でも、脚本の木皿さんの色が一番でていたのが、おせんべいを食べる親子。こういうの書かせると最高だわ、この人。きっと、いつも人のことをよく観察しているんだろうなあ。そうそう、食べ方って、家族の特徴がほんとうにあらわれるのよね。おかあさん役の白石さんのあやしい存在感もすごかった。

全部をとおして思ったのが、夏の設定で、これでもかと夏のアイテムがでてくるのに、涼しい空気が流れているな、ということ。なんだか風鈴の音や、水の冷たさや、窓越しにはいってくる涼風や、夕暮れの空気がただよってくる。たった2回なのに、みごとに世界ができあがっている。とくにエピソードがなくても、ずっと続けられそうなドラマ。「やっぱり猫が好き」が長いあいだやっても、続けてみなくても面白かったように、この木皿さんは、そういうドラマの世界を作るのがうまいですね。

1度目を見れなくて、2度目からのみなさんはどうだったでしょう?やはり、1回目をみないとなかなか世界に入れないかもしれませんね。見方をかえれば、なんの事件も起こらない、とても退屈なドラマかもしれない。でも、なんだか、うまく説明できないのですが、私は好きなんです。
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