ちょっと余裕が出来たので近況を - 2006年09月25日(月) ご無沙汰しております。 ちょっと落ち着いて時間が出来たので、近況をアップしようと 思います。 お休みしている間、我が家にとっては大変な事件が 襲っていました。 先日、次女が風邪を引いたらしく、2日ほど熱を出したんです。 あまり高熱でも無かったし、何より元気だったので家の中で おとなしく過ごしてたら、元気がありあまって走り回り転倒。 イスの門で顔を強打しました。 目の横がものすごく腫れたんですが、打った後にすぐ大声で 泣いたし元気そうだったので、大丈夫かな?と思い、 そのままほってました。 しかし、その1時間後、子供達を寝つけに行った母が、 血相変えてベットルームからとんできて、「ちょっときて!」 と大声を出すのでビックリしていって見ると、 明らかに普通ではない目つきの次女が焦点もあわないまま呆然と座ってました。 びっくりして近くに寄ってみると、呼吸がおかしい。 さっき転んで頭打ったばっかりやし、これは普通ではないと おもってすぐ救急車を呼びました。 5分とかからず救急車は到着。そのまま家の近くの病院へ 搬送されました。 カナダのエマージャンシーは急病でも待たされるのが半ば常識みたいなものなので、こんな意識朦朧とした赤ん坊が待たされたら どうしよう、とものすごい心配だったんですが、 救急隊員のおじさんが次女を抱いて、長蛇の列になっている エマージャンシールームに駆け込み、列を無視して突進すると、 次女をパッとみたナースが、「これはやばい」 と思ったみたいで、ナースが処置室に駆け込んでいったかと思うと、 あっという間にベットに乗せられ、次女の周りには2〜3人のドクター、看護婦、小児科のドクターなど総勢10人を超える人に 取り囲まれてしまったんです。この間約1分。すごい手早さです。 それを見た瞬間、「悪名高いカナダの医療システムでも、 ほんまに緊急やったら、ちゃんとやってくれるんやん!」 と思ったと同時に、 それだけ次女が緊迫してる状態なんだということをつくづく実感しました。 私も旦那も、体中点滴やらで管だらけにされる次女を見守ることしかできずに、ただ泣いてました。 所々聞こえてくる会話は耳を疑うようなものばかりで、 「呼吸が止まってる」「呼吸確保して」「頭のCTの手配して」と、一体次女に何が起こったのか見当もつかなかった。 ただ、頭を打ってちょっとぐったりしてるだけかと思ったら 大違いで、痙攣を起こしており、その痙攣が熱から来るのか、 頭の病気から来るのか何なのか分からないと言うことで、 そこの病院では何十種類もの薬を打たれ、そのあと検査。 で、結局、チルドレンホスピタルへ救急車で搬送されました。 チルドレンホスピタルで運ばれた先は、まさかのICU (多分、集中治療室のことだと思う)。 重病の子供達が居るところ。 担ぎ込まれた次女はまたそこからさまざまな検査を受け、 その間私達は待合室でまってたんやけど、 そこには「ICUに入院する患者を持つ、親のために」と書いた インフォメーションがあって、それを読んでますます不安になった。 ICUは、チルドレンホスピタルの中で「死」に一番近い病棟だと思う。 インフォメーションの中には、 「隣の病室で死んでいく子供を見守りながら、自分の子供を看病するのが辛かった」なんて体験談が書いてあり、 それがまた恐怖心をあおる。 どれくらい待たされたかな?ナースに呼ばれてICU病棟へ行くと、全身管だらけ、そして人工呼吸器で機械的に息をする次女が ベットに横たわっていた。 その姿はもう、見てるだけでも痛々しくて、一体この小さな体に 何が起きたのか、私の頭はもうパニック状態。 そのまま私一人、徹夜でつきっきりで看病し、 翌日も付きっきりで寝ずの看病をしたけど、次女は意識状態が いっこうに回復せず、目もまともに開けられない状態で、 座れないし、体を動かすことも出来ない。 ドクター達は、原因を探すために2日掛けてさまざまな検査をした。CTだったり、脳波だったり、髄液検査だったり。 その検査一連と、次女の様子を見ていて、脳が何かの菌に感染したか、髄膜炎か、脳炎か何かだな、と思った。 もうこのまま元の状態に戻らないと、あのかわいい笑顔や、 おしゃべりは聞けないのかもしれない、と思うと 私も旦那も朝から晩まで泣きっぱなしだった。 また、私達も病気については無知なので、 「意識の戻らない状態が長いこと続く事=死に近い」 のではないかと思い、先生を捕まえては、 「うちの子は死にませんよね?」「ほんまに大丈夫ですよね?」 と何回も聞いてしまった。 一向によくならない意識障害のせいで、1日中寝るか、 泣くかだけだった次女が徐々に変わってきたのは、入院して3日目から。その頃からやっと少しミルクを飲むようになった。 その後帰ってきた検査結果は見事に全てネガティブで、 頭に異常は見られないので安心するように、とドクターから言われてやっとちょっと落ちつきを取り戻しました。 それでもまだ元のような状態では無い次女が心配だったけど、 熱からくる熱性痙攣だとしか考えられないので安心するよう 言われたので、次女の生命力を信じてただただ、看病してました。 この先どれくらいかかって元の状態にまで戻るのかは 分かりませんが、元の状態に戻ってくれるという事が わかっただけでも本当にありがたいと思います。 この経験を通じて、いろいろなことにも気がついたと思います。 今思えば、双子が2人とも健康で、毎日ニコニコかわいい笑顔を向けてくれてただけでもありがたい事なのに、そんなことにも気がつきもせず、いろんな事に不満を持ってました。 次女がもう元に戻らないのではないか、ましては死んでしまうのではないか、と感じたとき、自分にとって何が大事なのか、自分はどうすればいいのか、という答えがちょっと見えたような気がしました。 本来なら、日本へ帰国予定でした。 今頃日本で美味しいものでも食べてる予定だったけど 全てキャンセルしました。 急病でやむをえずのキャンセルなのに、キャンセル料は きっちり取られ、お財布にも痛い出来事でした・・・ -
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