TOKYOトチョー - 2006年04月17日(月) まいにち西新宿を歩き回っていたけれど、いつも見上げてばかりだった。 都庁に行ってきた。 展望室に入るのも初めてだった。条件がよかったら富士山までみえるらしいけれど、冬でもないし、思った通り、霞んだ景色が広がっていた。 ****************************** 歩き回っていつも見上げながら、なに考えてたのかな。なんだろうな。大半は仕事のことだな。あとは、自分はなんでここにいるのかなってことかな。 高層階行きエレベーターの中で耳が詰まる感じ。意外にごちゃごちゃしてた初台と幡ヶ谷。オペラシティの高層階から見えた景色。田無駅でもらった初めての受注。新宿駅構内の、電波のいいところとよくないところ。田無の風景と、青い大きな時計。見上げるばかりで入ったことのなかった、損保ジャパンの特徴的なビル。地図に載ってない目印の赤い「LOVE」。住友ビル展望レストランから下るエレベーターの、1階ボタン。 わたしが西新宿で見つけたものは、どれもあまりにも小さい。 自分を過大評価しているとかそういうことではなく、ただ漠然と、ちからが出ないな、と思っていた。こんなことできるはずだとか別の仕事がしたいとかそういうことではなく、自分のもっているちからが出せていないと感じていた。どうしてここにいるのか、よくわからなかった。 ***************************** 都庁から住友ビルに戻ったら、三井ビル側の階段に花壇があることに気づいた。驚いた。上の像には気づいていたけれど、そこに花が存在していたことは、知らなかった。 咲いていたパンジーにカメラを向けたわたしを横目で見たサラリーマンが、少し不思議な顔をした。もしもあのときのわたしが通りかかっても、カメラを向けている人がいることにすら、気づかなかっただろうと思う。そして西新宿は、そういうところだと思う。 あらゆる場面で都庁は象徴的だった。 出入りしていたビルには何らかの断片が残っていて、それには個別の記憶が付随する。でも都庁にはそれはない。いつも見上げるだけだった。 見下ろしてみても、何も見つけられなかった。 さよなら、とうきょう。じゃあね。 -
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