「アザヤカナミライ」

教えられずとも形を成し、緑は葉を広げる。花は開落を繰り返す。そんないつもの同じ景色の中で別の景色を探した。夜に死んで、朝、生まれる。そんな幾度もの死を繰り返して。白い空白を埋められず、過去にあるものでそれを飾るものを探した。

「見るべきものがある?」

事も無げに「この先、」と語る無邪気な意味を憎んだ。この先…?この先、なんて本当にあるのかな。密かにリセットボタンをいつも握り締めていた。

精神が仮死する。紙一重で狂い出す世界への畏れは何時もこの胸にあり。かけがえのないものの喪失や、まるで当たり前のように在る領域が崩壊してゆく。睫毛の先から朽ちゆく昏い未来を既に知るからこそ。何時まで何処までわたしは進めるのか。

過去と現在や至福の重さ、様々な事柄、比べるのはやめよう。信じるものがある。微笑える。何時か、今度はわたしがあなたの背中を押せる強さを。

「I MUST LOVE」

運命というものに繋がれた四肢を自覚し呼吸しよう。この先、わたしは信じよう。なにかを信じる自分を。そしてあなたに語ろう。「鮮やかな未来」を。


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