蕩尽日記...OG-Love

 

 

女優 - 2007年06月04日(月)

メイキングDVDに、雅が花火に興じている場面が収録されている。敢えて、見せているにもかかわらず、作品本編には未収録である。
本編から「夜」という時間設定が欠落しているのは、これ迄のワニブックス製作品群に親炙してきた身にとっては、少なからぬ新鮮味を覚える。巻末にむかって、作品を通観することにより、朝から夕べへの時間経過を被写体と共に疑似体験する、というのがワニブックス系常套のドラマツルギーだと僕は受けとめているのだけれども、その慣らされていた手法から、一歩 踏み外されたところに、作為性のある物語を排した、あらたな現実主義的表現が生まれている。
此処で僕が感じた現実主義というのは、知られざる夏焼雅の姿に肉薄し、内面をも炙り出す 如きの手合いではなしに、とりたてた巧さや器用さは無いものの、夏焼雅という役を演じさせたなら、その完全さにおいて、決して人後に落ちぬ夏焼雅張本人、を大胆に照らし出している、という意味での現実主義である。
雅を雅が演じきっているのだから、こちらが恥ずかしくなるような外連すらも鮮やかな魅力だ。


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