蕩尽日記...OG-Love

 

 

悪魔と契約したい - 2007年05月04日(金)

■続・桜満開 愛知厚生年金会館

不可思議な酩酊感。きょうという日ほど、眼前のベリ房の実体を感じられぬ日は無かった。夢幽境を彷徨ったような、ボンヤリとした心地。
それは、僕が開演前から、突然すぎる桃子との別離の強迫観に憑かれていたからか、そのために、二階席から、腕組みした儘の内心は怯えきった傍観者として、二時間を過ごしたからなのか、様々に原因は思い浮かぶのだが、聢とした答えは見付からない。ともかくも、僕の耗弱した魂は、霞の如きベリ房の姿を舐めまわして、あとには僅かな気怠さが残った。
たったの一ト月前のステージで演じられたことが同じように繰り返されているハズなのに、却って、そのあまりの迅速さ故に殆ど不可視であるところの変化がありありと感じられる、明瞭すぎるほどに。現象のベリ房との訣別が加速すればするほど、僕は生写真に狂奔させられてゆく。救いが無い、と解っていることだけが救いだ。



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