おれは今、見知らぬ団地の公園のブランコに座りながらこれを書いている。 夜の「集団住宅」は不思議だった。 何十、何百もの違う「家族」が、薄っぺらい壁を隔ててひしめいて居るのに、厭な静けさが漂う。
何十、何百ものストーリーが1つの建物ん中で生きてるのに、おれには見えない。 そんな静寂。
でもこうして朝になれば、ガキが出てきて訳もなく笑顔を振りまく。 おれは、隣でブランコを漕ぎ出した男の子に、いろいろ考えた後、「おはよう」と言った。 くったくの無い「おはよう」が返ってきた。 きのうは寝れなかった。 この子供は眠れたのだろうか。
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今日は、自分がどれだけ、能々と生きて来たかを実感した。 ただ生きてる事が、どれだけの事を意味し、罪な事なのかを、ちびっとだけ舐めれた。
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