|
|
■■■
■■
■ 彼 弐
彼はあの人の親友だった
あの人と知り合った頃の私はボロボロででもとにかく何かしたかった そこで出会った人たちはみんなあたたかくて素敵だった その中であの人はいつも笑っていた 少なくとも私の記憶の中では
そんなあの人が好きだった 恋をするのに時間はかからなかった いつも心の支えにしていた 頑張っていける気にさせられた 生きていける気にさせられた
叶わないとわかっても好きだった あの人はすぐにいなくなってしまったけれどそれでも好きだった
そんな5月、彼と会った 彼は私の気持ちを知っていたから応援してくれていた 連絡を取り合うようになった あの人の話が中心だった 卒業式の写真を貰うために会った 卒業アルバムを見に家に行った 親しくなるきっかけは全てあの人だった
彼はその後進学のため地元を離れていた 夏休みに帰省してきてから一気に距離が縮まった 毎日のように連絡をとっていたし時々は遊んだ 何でも話せる人だった
あの人が好きだった でも彼は私にとって必要な人になっていた
それを素直に伝えたのは8月に入ってから 黙る私を海に連れていってくれた 抱きしめてキスをくれた
返事は好きになれると思う
あの人はおめでとうと言った
2008年08月28日(木)
|
|
|