【四方山日記〜その35】 読書の初夏
あいかわらず、町の本屋さんにかなりの頻度で出没している昨今。その姿ときたら、もうほとんど病気である。本屋さんを出る頃には、大抵2〜3冊の書物が手元にあるという感じだ。もちろん、正規の売買行為で得た書物であることは言うまでもない。かつては、1冊読み終わるまでは、次の本など買わなかったものだが、最近はどうも様子が違う。まだ読み終えてもいなにのに、いや全く読んでいない本があるのにもかかわらず、次から次へと買ってしまうのだ。心の奥底にある僕の本能が何かを追い求めているのだろうか?それとも・・・。 そもそもある書物との出会いは、人生における「縁」と似ていると思うのだ。決して偶然ではなく、必然の産物という点が。毎週、毎月のように発売されるおびただしい数の書物の中から、さしたる理由もなしに特定の書を選び出す行為。確率論からいえば、おそらく天文学的な数字になってしまうのではないだろうか。その中から選んだ理由って?どうもこれがはっきりしないのだ。ただなんとなく・・・。まあ、瞬間のインスピレーションとでも言おうか。思考の中にある原因から派生する結果ではなく、ただそこにあるだけのインスピレーション。これこそが本当に大事なんだと、心の底から思う今日この頃なのだ。
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