⊂子守唄⊃
2001年06月11日(月)

むかし、よくきいた腕枕、その歌。

本当はこわくてきけなかった。

いつかどこかへ行ってしまう、僕も、貴方も。

消えてく手探りの先の体温。

ひとつ。

いなくならないで、本当はそう想ってるんだよ、きっと、いまでも。

蚊帳の網、風を捲り、見据えた闇の奥。

僕は、いつかひとりになる為に、全てを嫌い、遠くへ逃げた。

幼い手段。

隔離される意志。

冷たく伸びてゆくてのひら。

長く滞った時間に、死んでしまえればよかった。

気付かせてくれた者も、僕を時流に促す。

あの時、貴方の手をすり抜け、今、僕は何と戦い続ければいいのだろう。



My追加
 << 足跡  すべて  糸 >>



由弥 [御手紙]