2004年01月01日(木) |
日記でSSを細切れアップ(コメント等も後日) |
「海馬海馬、玉こん食いたい!」 「それはいいがちゃんと前を見ろ」 つい先程日付が変わったにもかかわらず、元気に人込みを駆けて行く恋人の後を海馬はハラハラしながら歩いていた。 鈍臭い城之内の事、石畳に足を取られたりはしないか、迷子になりはしないかと気が気ではない。 それ以上に満面の笑みを浮かべあちらこちらの出店に興味深々といった風に立ち寄る彼の姿はとても魅力的で、その金の髪と合いなってかなり目を引く。 とどのつまり不届きな輩に迂闊に手を出されないかが一番心配なのだ。 「うっわ、むちゃくちゃうまそう!海馬ぁ、あれ食いたい」 そんな海馬の心境などいざ知らず、今度は焼き鳥屋の前で歓声を上げた城之内はぱたぱたと戻って来ると、上目使いでねだった。 単に二人の身長差の為にそう見えるだけで、城之内にしてもそんなつもりはまったくなかったが、海馬には新年早々かなりの衝撃で。 彼の脳内では恋人の周りに花が散っていた。 しかしそこは天下の海馬瀬人、一瞬後にはなんとか平常を取り戻すと、未だ焼き鳥を見つめる恋人の腕を引いた。 「貴様、物を食うのが目的ではないだろう」
とりあえずここまで。また明日〜
|