「静かな大地」を遠く離れて
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2002年03月08日(金) |
現在、過去、そして未来 |
題:262話 栄える遠別22 画:やっとこ 話:双方わからぬままにするのが戦というものでしょう
戦争の話題がつづく。近代日本史と戦争は切っても切り離せないし、増して 軍馬の需要があった日高ではなおさらである。それにしてもこれは新聞連載 らしい、ジャーナルな話題ではある。御大が熱心に「新世紀へようこそ」を やりつつ「静かな大地」を書いていたのだということが、将来どんな時代的 文脈の中に置かれるのだろう?残る仕事は「静かな大地」であって欲しい。
かつて『すばらしい新世界』をはじめる時に、御大が有吉佐和子『複合汚染』 こそ新聞連載小説のお手本のような作品だ…的なことを書かれていたはずだ。 たしかに抜群に面白い本で『すば新』はもっとレンジの広い思考を目指した せいか、『複合汚染』のような新聞連載小説の大傑作とまでは行かなかった。
当時「BBSすばらしい新世界」というのを勝手に作って遊んでいたのだが、 そこでやりたかったのはきっと今この日録で僕がダラダラ書いているような お喋りではなくて、もっと「すば新」をきっかけに、環境ネタの渦みたいな ものが作り出せたらいいな、ということだったのだ。登場人物のアユミさん が関心を持つであろうような、環境問題に関する情報の流通インフラの整備。
そのへんをずっと現実にやってらっしゃるのが枝廣淳子さんの環境のページ。 http://www.ne.jp/asahi/home/enviro/ メーリングリストからバックナンバーも入手できるようだ。一部は書籍として 『エコ・ネットワーキング!』(海象社)という題で刊行されていて面白い。 レスター・ブラウン博士と親交の深い方で、NHK「地球白書」の番組にも 関わっていらしたみたい。懐かしのインテリ主婦アユミさんを彷彿とさせる。
御大の新聞連載小説は三部作ということにして、『すば新』が等身大の現在、 「静かな大地」がご先祖様の過去の話、と来れば次はもちろん未来もの(笑) ファン待望久しい(?)本格的な文明論風のサイエンス・フィクションだ! 山田正紀氏が『神狩り2』を書かれるご時世だし、テーマは「神」だね。
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