2008年07月07日(月)
【原稿用紙】
何度も ここから立ち上がろうと 筆を持つが 何も浮かばずに手を止める
唇を噛み締めたままインク瓶に ペン先を投げ込む 苛ついたまま取り出せば 真っ黒いインクが 真っ白だった紙を汚した
希望の色を、けがした
真っ黒が僕を覆いつくす 何も見えない何も書けない 何も吐き出せない もう今の僕では どんなひとつの言葉も浮かばない
ペンを置いて汚れた紙を1枚握りつぶした
もう1枚下にはまだ何も描かれていない 真っ白の原稿用紙 けれどもう僕には ペンを持つだけの気力は無かった
ペンを持つだけの、希望も無かった
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