2008年01月13日(日)



【この手に】


何が 残っているのだろう
今 この手に
僕の この手に


何も無いことは誰よりも
僕自身が気付いている


認めたくないだけで


解っていた
解っている
逃げて 逃げて 逃げて
ずっと逃げ続けてきた僕に
何も得られたものなど無いのだと
こんな僕が
誰にも愛される訳は無いのだと


空っぽの手を空にかざしてみる
眩し過ぎる太陽が
チラチラと僕を嘲笑って


直ぐに、手の形はおぼろげになり
ゆっくりと世界は滲んで行った


(大丈夫。泣いてなんか、無い。)


小さくそっと呟いた






 


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