新世紀余話
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ぼくらはまず、一人の身から出発する。 そして、どんなに多勢と交じり合い、「一心同体」化した気になっても、 おのおのの出発点から切り離されることが出来ない。
全体主義体制下だと、この一人一人の根を引き抜かれたあげく(つまり個性を殺され)、 大目的のため束となって奉仕させられるわけだが、 個人主義社会では、実のひとつひとつを全体をあらしめるのに不可欠な要素として尊重してくれる。
ただし、どんな者でも大切にあつかわれるとはかぎらない。
それぞれに自己をしっかり確立し、主張する行為が集団のためにも益をもたらすとする、 この個人主義特有の仕組みを理解できないと、 まったく時代遅れな欠陥人間として社会からはじき出されてしまうのだ。
そんな出来損ないにだけはならないように。 だから……がんばれ個人!
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