新世紀余話
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バクダッドはまもなく、陥落する。 今回の戦争は、旧世紀の民族主義を新世紀の電子計算力が圧倒し、駆逐してしまった戦いだろう。 それは、戦力の差というものにおいて、ドイツのポーランド作戦よりも十九世紀末のオムダーマンの戦いに近い様相をさらすこととなった。 ブッシュの強引さが各方面からかまびすしく非難される現状だが、米国はまぎれもなく、グローバリゼーションを代表し、イラク攻撃を遂行している。 ほとんど一国による行動であり、なおかつ国連という多国家の寄り合いとも袂を分かちながら、人類の新しい価値観によって足場を支えられたものなのだ。
たしかに「歴史は勝者によってつくられ」はするが、時は適性を備えた者だけを勝者に選ぶという、ずっと大きな真理を見落としてはならない。 時は今度も、アメリカを利便にかなった道具として用いたのである。
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