慌しい雨に降られて帰ってきた。随分な雨なので誰にも言葉はない。体はすっかり冷え切ってしまっている。それでまるで昔の造りの納屋の戸を引く気分。随分暗いのでそう感じたのだろう。電気をつけると気分はようやく落ち着いてくる。まだ何か足りない気がするが、それはいたしかたない。誰も彼も出払っているので、アパート全体がすっかり眠りこけているように見える。気も何もなくジョアンのアルバムを聴き始めた。それからごく簡単に部屋の掃除を始めて、なおかつそれはすぐに片付いてしまう。スッキリした気分で何かを書いてみたくてpcを開ける。ところがやはり石みたく押し黙っているので、ただ指を動かしているだけ。ジョアンのアルバムは昔に聞いたより少しだけずれているように感じる。自分にとって必要なものよりいらないものの方がよくよく目につく。目に付いて仕方がない。それから砂漠の話でもまた書いてみたいと思う。砂漠や喉の渇きや直戴的な太陽やクリアーな月の、またそんな気分や・・・ とにかく全てがドッシリとして見えるので動いているものの形や影、そんなものを出来るだけクッキリ見せれるようになりたいと思う。
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