ナナとワタシ
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ちょっと前に書いたきりにしていたナナワタなんですが。 見つけたのでアップさせていただきます。
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ナナは密かに願っております。 末子ちゃんが、所属するミニバスケットを早くやめてくれないかなーと。
なぜなら、保護者の縛りがきついからです。 日曜日はほぼこれに費やされてしまうからです。 おまけに平日の夜も、鍵当番などがあってかり出されるからです。
そのような時間的拘束も、ナナにとっては大きな苦痛であるわけですが。 それ以上に。
(お母さんたちが)熱い。 (お母さんたちが)結束力がある。 (お母さんたちが)スポ根である。 そして(お母さんたちが)みんな、いい人たちである。 (や、子どもらもいい子たちでしょうけども)
これがもう、ナナにとって、つらくてつらくてならないのだそうであります。
「もうね、ホント、熱いんだよ・・・」とナナ。 「熱くさせときゃいいじゃんか」 「あたしだけシラっとしてるわけにいかないんだよ、雰囲気的に」 「じゃ何? あなたも熱い人になってんの? それすげー笑えるんだけど。げらげらげらm9( ^ ∀ ^ )」 「笑い事じゃないんだってばっ。あたしは熱くはなってないけど、シラっとしてるわけにもいかなくて、なんかもぞもぞしてるわけだ」 「ふむ」 「居場所ないっつーか、居心地悪いっつーか。おまけに放っておいてくれないのね。 あたしが浮いてるのを察知すると、『ほら、一緒に!』みたいにやさしく声かけられちゃうの」 「それは・・・ホントはいじめられてんじゃないの?(笑)」
ナナ、誰とでもすぐ仲良くなりますし、社交能力も高いんですが、それらはすべてうわっつらの一時しのぎの技術でしてね。 基本的には「にんげん、めんどくせ」という人であり、いくらでもひとりで過ごせるという人であります。 まして、熱いと言われるタイプの人たちは、昔から苦手なんです。特にスポ根系。友情を語る人も苦手。 まあ、このへんはワタシと一緒ということで、たまには気が合うところもあるんです、ワタシたち。
「みんな結束力固いしさ・・・」とナナ。 「結束力ねえ。苦手そうだねあなた」 「あなたに言われたくないんですけど、まあ、苦手だ(´д`)」 「実際忙しいんだからさー、適当な理由つけて、あなたは参加しなきゃいいじゃん。送り迎えだけしてさ。 だって子どものやるモンだろー?バスケなんてさ。親、関係ないはずじゃん、本来」
ワタシが小学生のときもミニバスしてましたが、子どもとコーチだけの体育館でしごかれまくってましたぜ! 水を飲ませてもらえなくて、喉カラッカラになって死にそうで、タオルを水で濡らすのはオッケーだったので、バレない程度にできるだけゆるくタオルを絞ってタオルの水をちゅうちゅう吸ってましたぜ!(実話)(きったなー) ・・・ってまあ、時代が遡りすぎてるのかもしれませんが。
「それは理屈ではそうだよ?あたしだってそうしたいけど。そうできないから困ってんじゃん」とナナ。 「サボれ」 「サボるとさー、みんないい人たちだからさー、『あたしたちに手伝えることがあったら言って!』とか、あたしの日常まで熱くサポートしてくれようとしちゃうのだよ・・・」 「わはははははははは。サポートしてもらえばいいじゃん」 「ひとごとだと思ってそう言うけどさー。 みなさんがイヤな人ならあたしだってもうちょっと割り切ってサボれるんだけど、善意で熱い人相手だと、あたし手も足も出なくなっちゃうんだよ・・・」
まあ、気持ちはわかります。 最近はたまに電話で話したりしていると、たいていこの話が出ましてね。 「ねえ、あたし、末子に『ミニバスやめない?』って言ってもいいかな?どう思う?」とワタシに聞きます。 「末子ちゃんがやめたがってるならいいんじゃない」 「末子はやめたくなったり、そうでなくなったりなんだよー」 「あなたが大変なのなら、それを説明して、末子ちゃんに相談するという形にしてみれば?」 「えー・・・あたしに気を使って『やめる』って言ったらかわいそう・・・」
意外かもしれませんが、末子ちゃんはかなりの「ママ想い」なんです。 ということを、飼い犬のプーちゃんが死んだときにつくづく感じたじょりぃ。
「じゃあ続けさせるしかないね( ^ ∀ ^ )」 「あたしがどうかなっちゃうよー(´д`)」 「じゃあやめさせれば?」 「末子がかわいそうだー」
エンドレス。 これを年中やってます。 進歩ないなー。
「だからさー、ワタシが代わりに行ってあげるってば。毎回は無理だけど」 あーもー自分のやさしさにうっとりですよ。 「ありがたいけどさ・・・あなたもあなたで心配なわけだ」 「どういう意味だよ!ヽ(`Д´)ノ」 なんとなくわかるけど! 「授業参観ならさすがにおとなしくしてそうだけどさー・・・バスケだと、なんかホント、なにやらかすか心配で」 「大丈夫。しっかり熱い人を演じてくるから(・∀・)」 「そういう余計なことをするから心配で頼めない」 「失礼だな!」 「ホントはじょりぃも忙しいのに悪いからだよ(笑)」 あっそ。
それにしても愉快痛快ですよ!( ^ ∀ ^ ) 日頃ワタシには大いばりでわがまま放題なナナが、みんなに気を使って居心地悪くもぞもぞもじもじと過ごしていると思うと! しかも、スポ根で友情に厚い、熱い人のフリをがんばってやってるのかと思うと! あー、その姿を見たい!いっそナナのハダカより見たい! いややっぱりハダカの方が見たいかな!
なんて、意地の悪い上にしょーもないことを思いながらニヤニヤしておりましたら。
「そもそもさー、あたし、中学の部活からして、なんでソフト部に入っちゃったんだろ?」 とナナ。 「確かに、今思えばナゾだよナ」 「ソフト好きじゃなかったしさ、熱いの前提の部活だったしさ、ホンットマジでナゾ」
でも、ナナがソフト部に入ってなかったら・・・
と考えると、ものすごく不思議な気持ちになるじょりぃ。 ワタシとナナの、出会いの場がなくなるわけですよ。 まったく口をきかなかったかもしれないわけですよ。 ワタシはナナの見た目よりも、ナナの当時のぶっ壊れ気味のキャラや発想に恋したようなものですしねえ。 ナナがソフト部に入らなかったら、やっぱ好きにならなかったのかなぁ。 それともそれでも何かの縁ができて好きになっていたのかなぁ。
不思議だー。不思議だー。不思議だー。 三連呼するほど、運命ってば不思議です。そして気まぐれ。
「ソフト部じゃなかったら、何部に入りたかった?」 とワタシ。 「文化系がいいな。 次女ちゃんみたいに、ブラバンがいいかも」 「ふうん・・・運動部なら? ソフトでなかったらなんだった?」 「うーーーん・・・・テニスかな?」 「うん(笑) ソフトよりテニスのほうが合ってそうだよねー」 「ねー。 なんでソフトだったんだろう」
ワタシと出会うためじゃないかな(*´∀`*)
と、口に出して言えるはずもないのでって思ったんですが、いつのまにか口に出して言ってました。
ナナ「( ´_ゝ`)ふっ」
ワタシのキザなセリフは一笑に付されました。無理もありませんが。
「でもさー、そう考えると、マジで不思議な気持ちになるんだけどさー」とワタシ。 「なに?」
「もしあなたがテニス部とかでさー、お互いの部活が違ったとしてさー、 それでもワタシ、こうやって今みたく好きになってたんだろうか」
誰を? と聞かれるかと思ったら、
「ねー」 あたりまえのように自分のことだと思ったらしい。 「どう思う?」
ナナ、黙ってじっと考えております。 そんなに真剣に考えてくれるなんて!
と思ったら
「あ? 何の話だっけ? ああ思い出した。 好きになってないんじゃない?」
他のこと考えてたなおまえヽ(`Д´)ノ
「や、でもほら、運命っつーかさ・・・」 重たい単語を持ち出して自分の世界に浸りながら食い下がるワタシ。 「フツーにありえないでしょ。クラスも部活も違えば。クラブも違ったし」 ナナたんはあっさり。 「や、ワタシ、ちゃんと好きになったと思うんだ」 しつこいよワタシ。 「ならあたしに聞くなよ(笑)」
そりゃそーだ(°▽°)
「それよりほらー、末子のバスケ、あたしどうしたらいい?」
ワタシの運命の話よりも、ミニバスのほうがずっと大事らしいです。 でもまあ、そうよね。 無理もないとワタシも思います。ええ( ´_ゝ`)フンダ
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