ナナとワタシ
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ナナ家の留守番係を終えて、帰宅して参りましたじょりぃでございます。
玄関に入り、挨拶を済ませるなりナナが「今日、末子いないの。なんとボーイフレンドの家にお泊まり(笑)」と。 ちょっとガッカリ。さびしいな。
次女ちゃんは2階で宿題中。長女ちゃんはまだ帰ってきていません。 せっかくワタシとナナとふたりの時間なんですが、ナナは夕飯の支度の仕上げに入っているし、ワタシはテレビ見てるしで無言。 つまんないですね。 末子ちゃんいないとやっぱり間が持ちませんワタシ。
そのうち長女ちゃんも帰ってきて、ナナは出掛けていき、子供たちと3人でごはんを食べ、長女ちゃんを塾に送っていき、次女ちゃんとお遊びタイム。今日は末子ちゃんがいませんから、じょりぃ貸切でございます。
「恋愛心理テストの本買ったの。一緒にやろ☆」と次女ちゃん。 5年生の娘と恋愛心理テストに興じるじょりぃ。 ほどなくしてパパも帰宅。 パパもごはんつまみながら、なんとなく参加。 なんと言いましょうか、しょせん小中学生が読んで楽しむような心理テストですから、ものすごく底が浅いんですが、きゃはきゃは言いながらそれなりに楽しくてですね。
その心理テストの中に、 「あなたのお誕生日パーティに来たのは、女の子は何人?男の子は何人?・・(途中忘れ)・・プレゼントの数はいくつ?」 という設問があったのですが。
プレゼントの数について。 ワタシは7つ。 パパは3つ。
これって、「相手の浮気を何回許せるか」という数らしいです。根拠はさっぱりわかりませんが。
ワタシったら、7回も許してしまうらしいです。 寛大です。 ていうか、ここまでくると、ただのモテないヤツか、大いなるバカです。
ここでパパから発言。 「ママならプレゼント1つだろうな」と。
「? 浮気は絶対許さない、ということですか?」とワタシ。 「許さねーと思うよー。 だって『一度でも浮気をしたら離婚するから』って言われてるもん、オレ」
ええと。 「男の人だから、浮気のひとつやふたつはしょーがないんじゃないの?」ってしらっと言ってたの、誰でしたっけ?
「そうなんですか。 厳しいですね。ていうか、嫉妬深い女ですね」 「すげーよナナは。とにかく、ちょっとあやしいとか疑いだすと追究もキリがないんだから」 「追究ですか」 「なんか、わざわざあやしいことを見つけてはあれはどうなの?とかこれはこういうことなんじゃないの?とかさ、延々と詰め寄るんだよ」 「ほう」 怖。 「ひどいのはさ、夜中にオレが寝てる時を見計らって、わざわざ起こしてそういうことを訊いてくるんだよ。寝ぼけてるようなときに」 「どういうことでしょう」 「そういう、意識が朦朧としてるときなら、嘘もつけずに本音を吐くだろう、ということなんじゃないかな」 「容赦ないですね」 「たまったもんじゃないよな。起こされる方の身にしてみれば」
そいつは確かにたまったもんじゃありません。 ていうか、「女の子にお愛想言うのは、パパのクセみたいなもんだから。自分が気分いいみたいねそうすると。だから好きなだけ言わせておく(笑)」 ってしらっと言ってたの、誰でしたっけ?
「結婚前も、すごいことがあったんだよ」 「どんなことですか」 ていうか、パパ、そういうことべらべらしゃべっちゃっていいんでしょうか。 ワタシも別に止めませんけど。 だってすごく話したそうですし。
「オレが留守の時に、勝手に人の部屋に入ってきててさ」 「はい」 「オレがいない間に、アルバムとか本棚とか勝手に見ちゃってさ」 「ええ」 「前の彼女の写真、全部剥がして捨てちゃってさ」 「わお」<無感情 「おまけにそれを、燃やしちゃうんだぜー。オレんちで」
その話は以前長女ちゃんからも入手済みですが。
「それはすごいですねーー」 と、お返事する、社会でのつきあい方というものを知っているじょりぃ。
「もうすげー大泣きしちゃってさ。 大変な騒ぎだったよ」<満足そう 「そうですか。 ワタシの前では『浮気のひとつやふたつ』なんて言ってましたけど、カッコつけてたんですね、ママ」 「あいつ、カッコつけだもんなー。ホントにカッコつけてるよな。外ヅラがいいんだよ」 「どうやらそのようですね」にっこり。
この話からワタシが感じることは2つ。
その1「パパ、結局『こんなにナナに愛されちゃって』と自慢したいんでしょ? まあかわいいもんです。け」
その2「ナナ、怖〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」
ナナはたぶん、ワタシとはつきあえません。 と、この話を思い出すにつけ、強烈に思います。
ナナもワタシとつきあうのはゴメンでしょうが、ワタシもちょっとゴメンです。このことに関しては。 7回浮気を許すくらいのワタシですから、浮気されたくらいでは別れませんが、 勝手にアルバムとか見て勝手に剥がされて勝手に燃やされてしまったら、別れるかもしれません。
でも、相手がワタシの怒りを凌駕するほどの怖い怖いオーラを強く発していた場合、たぶん怖くて別れられません。 たぶんパパにも怖い怖いオーラを発していたのでございましょう。 想像すると、ホント怖いです。
そうこうしているうちに、長女ちゃんをお迎えに行く時間になり、約束の時間を大幅にオーバーして楽しんできたナナも帰宅。 みんなで楽しく「牡丹と薔薇」鑑賞。 おもしろいっすね、アレ。ワタシ初めて見たんですが。 爆笑しながらみんなで楽しみました。
そのあと、パパは自室へ。 長女ちゃんはお風呂へ。 次女ちゃんも一緒にお風呂に入るはずが、「もうちょっともうちょっと」と引っ張ります。 今度はナナに「恋愛心理テスト」をやらせようとしている次女ちゃんであります。
例の、「誕生日のプレゼントはいくつ?」の質問に、ナナの答は「ひとつ」。
うわーーー!パパの言ったとおりだーーーー!と、次女ちゃんと大喜びするじょりぃ。
「なに? パパの言ったとおりって?(笑)」とナナ。 「んー。 ママは一度たりとも浮気を許さないから、プレゼントは1個って言うだろう、ってパパが言ってたんだよ」 じょりぃ、はしょって説明。 「そうなんだ(笑)」と、ナナはちょっとバツが悪そうに笑っておりました。
心理テストを進めていく中で浮かび上がってきたんですが、どうもナナったら貞操観念が固いです。
・浮気は許さない ・同時に複数の人を愛することはできない ・思いは一途。浮気や心変わりなんて可能性はこれっぽっちもなし
という結果ばかり。 再会前にワタシがナナにたいして持っていたイメージと、全然違います。
「キミ、こうして見ると、ホントにカタイわけなのか?」 と、失礼なワタシ。 「あたしはカタイんだよ。 言ってるじゃんそうやって」 とナナ。
テスト中に「浮気はしません」という答が出たときも 「やっぱりね。あたしは絶対に、浮気する気はないもん」と言い切っておりました。
が。
不思議なほど、がっくりと来ないじょりぃ。 ワタシは貞操観念のしっかりした人が好きだからです。 自分のことは激しく棚に上げますが。
それになんて言うんでしょう。 「絶対パパ一筋。浮気なんてとんでもない」というナナのほうが、どうも安心して追いかけられるみたいです、ワタシの場合。 もちろん、「ワタシを好きになってほしい!」という願望は、そりゃあもう、ビッグバンくらいのすさまじいエネルギーで思ったりするわけですが、それと同時に「ワタシを好きになっちゃったらどうしよう」という不安はいつもつきまとっている、アンビバレンスの海を漂うじょりぃ。 おまけにワタシは、家族を大事に大事に思うナナが大好きでございます。
まあ、ワタシの矛盾する強い気持ちと葛藤において、やはりナナのしっかりとした貞操観念というのは、ワタシにとってもなくてはならないファクターであったりするのだろうな、と。
なーんてこととは別に。
どうもこの「あたしは浮気はしない」というナナの言葉。 これを意味する言葉が、このテスト中、正味3回ほどナナから発されているんですが。
多くないですか?
一度などは、わざわざ顔を上げてワタシの顔をハッキリと見てから言いました。
今回は「ワタシに釘を刺してるの?」というような悲しい気持ちにはならなかったのですが。 でもなにか、こう、ひっかかるんですわ。
釘を刺してるとは思わない。思わない、が。
意思表明ですか? という印象を受けたのですが。 でも、どんな意味の、なんのための意思表明なのか。
あるいは、ナナのことですから、ワタシの気持ちを知っているクセに、知ってるからこそイジワルしたくて、ということも十分考えられます。 ていうか、そっちの線のが強いかもですが。
まあ、ワタシの顔見てから言ったのも、単なる偶然といえば偶然なのかもしれないですが。 回数はなんだかやっぱり不自然な気がします。
で。
心理テストの結果を総合すると、ナナは ・貞操観念がかーなーりー固く ・一途で ・性欲が強い(ワタシもなぜか強かったんですが、ワタシ70点、ナナは100点満点でした) という人間であることが判明しました。
ものすごく内容の怪しい心理テストでしたが(ナナは「すげー適当だなこれ」とびつくりしてました)、まあこの結果ってば、パパは果報者でございますね。
ワタシがいると、子供たちがいつまでも寝ないので、おいとますることに。 「今日はありがとう」と、家族総出で(パパ、居眠りしてたらしいのに、わざわざ起きてきてくれて)玄関で見送ってくれまして。
ナナが車まで送ってくれます。
ワタシ、ラブホ発言(後でアップします)やら「浮気は絶対しない」発言やらでやはり「けっ」と思っていたらしく、帰り際にイジワルを言うことに決定。
「ねえ。 パパとワタシ、ふたりにしないほうがいいみたいだよ?(笑)」 「どういう意味?」 「ママの秘密を聞いてしまうことが多いんだ」 「え! ・・・・で、今日も何か言ったの?パパ」 「うん。聞いた」 「何聞いたの?」 「言えない」 「なんだそれ(笑怒)」
てくてくてくてくてくてくてく
「ねえ、パパ、何話したの?」
めずらしく食い下がるナナ。 こういう「わざとらしいフリ」には、いつもはしらっとした顔して食い付いてこないくせに。
「だから、言えないって。言いづらいよ。 キミも聞かないほうがいいよ」<なんて意地悪なワタシの物言い。 「何? なんて言ったの? 教えてよー(笑)」 「 ナイショ」
車に乗り込もうとしたときに
「もしかして、『すごい』とか言ってたの?パパ」 と、ナナ。
え?
な、何? すごいって。 何がすごいの?
いや、そりゃ確かに、「ヤキモチがすごい」とは言ってたけど。 ナナの「すごい」はどういう意味?
ワタシの想像は、もちろんエロいほうエロいほうへとはまっていきます。
「何? すごいって?」と、今度はワタシがうろたえつつ。 「ううん。別に。なんとなく(笑)」
それで別れたんですが。
「ちょっと気を揉ませてやれふふふ」と思ってナナに振った話だったのに、 ワタシが気になって気になってしょーがなくなってしまいました。
すごいって、何がすごいの?
ああ。
今日もワタシの負けか。
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