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2002年11月27日(水) 「オモニ(母)」朝日の奇妙な言語世界

27日の朝日新聞は朝刊1面に、膠着状態に陥っている日朝交渉の行方を検証する
記事を掲げた。

>■《日朝どうなる》原則貫くか、まず交渉か 揺れる政府
> 日本、交渉戦術描ききれず 
> ●北朝鮮「いま交渉、無意味」

> 中国・大連。外務省の田中均アジア大洋州局長は23、24の両日、冷たい海風
>が吹き付けるこの町で、久しぶりに旧知の人物と再会した。食事をしながらの会談
>だったが、相手の反応は予想以上に厳しかった。

> 「拉致問題で日本は約束を破った。核開発は米国と話す問題だ。いま日本と
>国交正常化交渉をやっても、意味はない」

(中略) 
> ●北朝鮮の反発、誤算

> 日朝間の歯車が狂い始めたきっかけは、日本側の方針転換だった。
>北朝鮮側と「1、2週間」との約束で帰国させた拉致被害者5人について、首相が
>10月24日、「北朝鮮には戻さず、(北朝鮮に残る5人らの)家族の帰国を北朝鮮に
>求めていく」と決断した。
(中略)
>日本政府は、5人を無事に取り戻すことには成功したものの、次のシナリオを描け
>ないまま、「5人の家族」という新たな交渉カードを北朝鮮側に与えてしまった。

結局、内容を一言で言えば、「悪いのは5人の拉致被害者を戻す約束を破った日本側」と
いう北朝鮮の言い分をベースに、例によって例の如く交渉を北に有利に運ぶために世論誘導
する事を意図した記事である。

ちなみに朝日にこの記事の掲載された同日、北朝鮮は「関係改善を妨げる行為」
なる論評を発表し、「日本の右翼・反動勢力が反共和国(反北朝鮮)騒動に狂奔している」
「過去の清算を行わず拉致問題などで刺激していると、何が起きるか分からない」
などと恫喝をしている。
http://japanese.joins.com/php/article.php?sv=jnews&src=nk&cont=nk0&aid=20021
127121259500


そういえば先日、5人の拉致被害者が北に戻されなければ安保協議を無期延期すると
揺さぶりを賭けてきたのは、曽我さん夫娘のインタビューを掲載した「週刊金曜日」
の発売日だった。

「週刊金曜日」が家族と会見 曽我さん動揺し会見中止(11/14)


5人戻さなければ安保協議無期延期も 北朝鮮外務省(11/14)


つまり朝日一派が世論を誘導・動揺させた上で北がブラフ(脅し)をかける…
いつもながらの「連携プレイ」がまた今回も行われたというわけである。


さて、朝日の朝刊1面には、デカデカとカラー写真付きで
「キムチは笑顔仕込み」なる見出しの、韓国ヨイショ記事も掲載されている。

>朝の気温が0度を下回る街に、キムチづくりの季節がやってきた。
>「キムジャン」と呼ばれ、初冬の風物詩だ。各家庭でオモニ(母)が漬け込むほか、
>老人ホームや貧しい人たちのためにボランティアが集まって、漬け込んだりする。
キムチ好きの日本に向け、韓国産キムチの輸出は昨年1年間で約2万2千㌧。
キムチは日本の漬物全体の3割近くを占めるともいわれている

「だからどうした?」と言うほかはない、1面に載せる価値もない下らない記事だが、
北朝鮮を援護する一方で韓国(南)への親近感も喚起しようという、
実に朝日らしい配慮に満ち満ちた演出なのであろう。

それにしても「オモニ(母)」とわざわざ記す朝日の言語感覚はいささか気色が悪い。
朝日は韓国・朝鮮だけは特別扱いで、いつもオモニだのオボジだのと朝鮮語を散りばめる。
仮にアメリカ人についての記事にいちいちマミー(母)やダディ(父)と表記する事を連想すれば、
これがいかに奇妙な事かわかるだろう。
もし近隣アジア諸国への友好のためだとでもいうのなら、例えば今もっとも日本に馴染み深い、
相撲の朝青龍の記事にもモンゴル語を付けてはと思うのだが、
先日の優勝で両親来日の際にも、勿論そんな扱いは見られなかった。
そもそも朝日の「宗主国」中国様についての場合ですら、ニイハオぐらいは一般化しているが
母だの叔母だのまで中国語で記す事はないのだから、この朝鮮語優遇は突出してかなり異常である。
ひょっとしたら朝日の編集部では日常、朝鮮語がごく当り前に飛び交わされているのだろうか。
さすがは「朝日(チョンイル)」新聞である。


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