年賀状を書かないでいると、年々歳々自分宛に来る年賀状も減ってき、近年では元日に届くのはポイントカードなどを作った店からの営業を兼ねた年賀状の方が多いような状態で、お年玉付き年賀葉書であることのみが救いの味も素っ気もない商業的なデザインの年賀状を見るにつけ、少し苦々しいような、家族に顔向けが出来ないような複雑な心境になるわけですが、そのような年賀状事情の中、一枚どうしても思い出せない名前の夫婦連名の送り主の葉書があり、ファミリー写真を使い、オール手書きという素朴な味わいの年賀状にしばし首を捻ったものの、結局それは去年通販で服を購入したネットショップの女主人とその夫であることが判明し、それはそれでいかにも家庭が家庭に宛てたようなフレンドリーかつアットホームな雰囲気は営業用の年賀状としてどうなのかという気持ちにさせられ、人は年賀状にさえ、関係に合わせた距離感を求めてしまうものである、などと思った2009年の始まりでした。
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