昨年は、犬１号の急死があり、哀しみにくれましたが、現在その後釜の新犬１号がすくすくと成長し、見た目には犬１号に相応しい風格を漂わせてきたものの、中身はいまだ犬0.3号ぐらいで、落ち着き無く、叱られても全くへこたれないやんちゃぶりで、歴代多くの犬を飼ってきた我が家において初めて父が「この犬は、馬鹿だな」などと虚ろな目でぼやくほど、皆を辟易させており、たとえば困った数多くの悪癖の一つに散歩中の拾い癖があり、食べられるものであればすかさず口に入れて飲み下し、食べられないものでも拾ってはくわえて歩いてぽいっと捨て、また何かを拾い、時に、本人的には宝物らしきものを見つけた時には、散歩の途中でもうちへ持って帰ると駄々をこねる始末で、犬小屋の中はそんな犬１号コレクションでいっぱいで、先日も、何か路上に落ちていたものを拾ってしばらく口をもぐもぐさせていたので、ふん捕まえて上顎と下顎を掴んでこじ開けてみたところ、喉の奥から鎖が垂れ下がっていたのに驚き、引っ張ったところ、ペンダントが出てきたりするなど、これが中身も犬１号になるにはあとどれほどの忍耐が必要なのかと家族でため息をつく日々なのです。
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