- 2009年03月02日(月) 珈琲
ブラックコーヒー。
初めて頂いたのは高校生の時。 近所のバイク屋さんで。
ちょうど下校中に寄り道をして。 その頃がお茶の時間だからご馳走になっていた。 美味しいとは思わなかったけど、大人の仲間入りのようで嬉しかった。
何故だかツーリング先でお茶を入れて飲むのに憧れて。 キャンプ用のコンロをディバックに入れてあちこち走り回った。 ある時はダムの上。 ある時は富士山を眺めながら。 小さなインスタントコーヒーの瓶は旅の友になった。
この前、家の近所でコーヒー屋さんに入った。 喫茶店と思って入ったらただの問屋さん。 試飲を繰り返しているうちに、買わざるを得なくなった。 250gで1000円は正直痛かった。 ところが、家でドリップすると、広がる香りが心地よい。 思いのほか美味しかったので、外で飲むことを考えたら悪くない、なんて思った。
街ではスタバにドトールに。 なんだかコーヒーってお洒落な飲み物だよね。 ソファに座って本読んじゃったりする人を見るとなんだか余裕がありそうで。 たまに羨ましい、なんて思うこともある。
バイク屋さんに通っていた頃は、自分が将来何になるか見当もつかなかった。 他愛もない話の中で「しっかりしろよ」なんて激励されたりして。 その時は悔しい気持ちになったりしたけど、今は温かい輪だったんだななんて思う。
結局、中途半端な就職活動に受験の失敗。 気がつけば一人きりになって予備校生活。 でも、それからも色々な人に支えられて気がつけばちゃんと機械屋さんをやっている。
今の職場では10時と15時にお茶をするけど。 油に汚れた作業着に、油にまみれた手指。 他愛もない冗談やどうでもいい自慢話が飛び交う時間は、あの頃に似ているなって思う。
今日もまた、コーヒーを入れた。 そっと目を閉じて、深く味わった。
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