後悔日誌
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2008年11月08日(土) 失恋


ウエス :《wasteから》機械の油ふきなどに用いる布。


エンジンの整備をするとき、何かと使うのがウエスだ。
中古の浴衣だったり、古着だったり、シーツのようなものだったり。
機関室ではなくてはならない消耗品のひとつで、100キロ単位で買ったりもする。

そんなウエスに恋をしていた。

中古の浴衣なんていうと白地に単色模様が多い。
いかにも温泉旅館ですね、なんていう浴衣は嫌いではないけど。
その好きになった浴衣は若草色の布地に渋めの緑と青色で模様が入っている。
伊香保東急ビラ。
長いこと眺めていたら一度泊まってみたい、と思うようになった。


洒落た浴衣の旅館。
どんな所なんだろうと期待に胸を膨らませてネットで検索。
ところが公式ホームページには2007年4月1日のチェックアウトをもって提携終了の文字。
ネットの上では名前は残っているけど、営業はしていないみたい。

シャンとした、ハンカチみたいに綺麗なウエス。
もしかしたら新品のまま流出したものだったのかもしれないね。
なんだか少し寂しくなって、なんだか少しがっかりした。


ゆっくりと時間を過ごす休日よりも格安旅行がもてはやされる今日。
時代の流れには逆らえないんだろうけど。
こうしてひとつ、またひとつ灯が消えていくんだろう。


ウエスはやっぱりウエスなんだ。
エンジンを綺麗にした後は船内で焼却処分される。


短い間だったけどありがとう。
さよなら。



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