- 2007年05月24日(木) 敬老
母方の祖父が老人ホームで暮らしている。
小さい頃は、バイクに跨って自営の電気工事屋をしていたおじいちゃん。 鮎の仕掛けを絡ませて激しく怒られたり。 壷に溜め込んだ100円玉をこっそり拝借したり。 思い出は色々。
いつの間にか、時は経って。 伯父さんの死をきっかけに、おじいちゃんは孤立していった。
休暇も終わりに近づいて、曾孫を抱かせに立ち寄ると大歓迎された。 さすがに酒は飲まなくなったようだけど、相変わらず煙草をやって。 でも、それなりに元気で良かった。
外へ連れて行ってくれとせがまれて出掛けたコンビ二。 きなこ飴とフランクフルトを買ってあげた。 まだ食べたいものがあるって事が嬉しい。
間違いなく、そこにある現実だけど、老人ホームには色々な人が暮らしている。 手を揺らしたまま寝たきりの方や、全く動く気配のない蝋人形のようなお年寄り。 ヘルパーさんが用意する流動食のパックの山。 目の当たりにすると、切ない。
自分の場合は「ピンピンコロリ」ってやつがいいナァ…。 いつか先輩に聞いたことだけど、歳を取ってもピンピンしてて。 それでもって、お迎えが来たらコロリと逝くってやつ。
止まったような、緩やかな時間の中で。 それでも泳ぎ続けているおじいちゃん。 笑って「また来てね」と送り出してくれたことに少し感謝した。
永遠はないから。 いつまでこんな生活が続くか分からない。 けど、些細なことが生きる希望につながるならば手伝いたい。
そう思いながら。 やっぱり何も出来ず。
今日もその建物を後にした。
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