- 2007年05月05日(土) 葉山
葉山の海。 幼い頃から知っているトコロ。
知り合いの会社の保養所があったとかで、小学生の頃から夏といえば葉山だった。 でも、海水浴場のイメージが強かったこの海がヨットのレース場と知ったのは大学生の時。
失恋した後、やけくそに部活に打ち込もうと決めて入部したヨット部。 二人乗りの真っ白い船の上で何度もゲロを吐きながら練習を重ねた。
春と秋の二回、関東の大学ヨット部は揃って葉山に集結し競技を行う。 一部とか二部なんて区分けのない真剣勝負の世界。 速い奴はとことん速いし、風を読めない奴はどんどん脱落していく厳しいレースが毎年繰り広げられている。
白い艇体もしばらく見てない…なんて思いながら。 たまたま知っている後輩の姿も見たくて森戸の浜に向かった。
残念ながらレースは終わり、すでに抜け殻になった合宿所。 それでも最後に救助艇用の和船をトラックに積む所を見送れた。 「ありがとうございました!」 真っ黒に日焼けした彼らの威勢のいい声が嬉しかった。
私の後輩らしく、結果は定位置らしい。 表情には見えなかったけど、きっと悔しさに沈んでいる頃だろう。
時々思い出す。 先輩に怒鳴られながら意気消沈したこと。 あまりに走らなくて後輩と口もきかず浜に帰ったこと。 夕方の音楽が町に響き渡る頃、肩を落としながら灯台の向こうに落ちる夕陽を眺めたっけ。
だから、なのかもしれない。 この海には特別な思い入れがあって、こうして浜にいるだけで満たされるんだ。
子供をココに連れてきたのはこれで2回目。
「お前も葉山の海しか知らねぇナ…」
無邪気に砂山で遊ぶ背中に少し自分を重ねながら。 そっと声を掛けた。
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