後悔日誌
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2006年05月20日(土) うねり


ケアンズを発った。
グレートバリアリーフを抜けて容赦なく吹き付ける風と戦う。
木の葉のように舞う船体。
久し振りのピッチング(縦揺れ)に若干、戸惑いを隠せない。

揺れる当直は忙しい。
穏やかでも、時化ても給料は一緒なのに、揺れたら仕事は三倍だ。


昔、ヨット部に入りたての頃は何度も吐いた。
朝、沖に出て胃袋を空っぽにして、さらに黄色い液を吐き続けて。
それから昼ご飯を無理やり食べて、また午後沖に出て午前と同じように吐き続ける。
風がない日は最低で、うねりになされるがまま揺れに任せて嗚咽を響かせていたっけ。
あれからもう十年以上が経つ。


沖のうねりは大きい。
半端じゃない。
100m以上ある船体が、大きく上下動を繰り返す。
その度に部屋のカーテンは大きく揺れるし、本棚やら机は苦しげな音を立てる。
時折、バーンという大きい音とフライパンを揺するような振動にはさすがに参る。

具合悪そうな後輩を横目に、平気な素振りで振る舞う自分は結構嘘つきだと思う。
根性勝負。
負けられない世界がここにある。


時化を乗り越えて、少しづつ鍛えられていく。
気がつくにはまだちょっと早いかな。
涙目でトイレへ駆け込んでいく後輩を横目に遠い日を思い出した。



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