後悔日誌
From ND

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2004年10月09日(土) 直撃


ひたすら我慢。
台風を避けるため、錨を目一杯伸ばしてじっと待っている。
空の上は凄いスピードで雲が流されているのに風はまだない。

NHKが台風情報だけを流すようになって数時間。
いよいよ御前崎やら石廊崎で60m近い風が観測され始めた。

気圧が急激に下がり、風向きが変わるとあっという間に嵐になった。

風速40m。
マストからは風切音が鳴り響き、波はたちまち高くなる。
波の上で崩れた飛沫がそのまま横殴りに吹き飛ぶ。
二層になったような波は初めて見た。

時折、錨鎖が目一杯張って船が傾く。
5度、10度、15度…。
航海中の揺れと違って錨を伸ばしている舷のほうに倒れるような感じ。
少しだけ恐い。

台風のとき気をつけないといけないのが走錨(そうびょう)だ。
振れ回り(錨を中心に振り子運動すること)がなくなると流され始めた合図。
ゴツゴツという振動と共に風下に流され始めやがて座礁。
…なんてなったら新聞ものだろう。


ようやく落ち着いてきたのは暗くなってから。
暴風域が小さかったのは不幸中の幸いだ。

エンジンを手早く冷機して作業服のまま眠りについた。



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