後悔日誌
From ND

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2003年11月11日(火) 油断


廃油焼却炉の前に女が立っていた。
目が合うなり、突然カッターナイフで切りつけられて何がなんだか分からなくなった。
指先に残る鈍い感触、にじむ血。

殺される、そんな気さえした。

逃げ出そう、そう思った瞬間。
今度は我に返った女が急に泣き出した。
「ごめんなさい…、ごめんなさい…。」

私はただ、どうにもこうにも分からず呆然と立ち尽くすしかなかった。



随分深くまで切られたナァ。
親指の先端はパックリえぐられている。
ただ、あまりに綺麗な切り口ゆえ血はすぐに止まってくれたのが幸いだ。

原因は不注意。
サラダ油の入っていた一斗缶の切り口を不用意に触ったからだ。
いわゆる缶詰で指切る怪我ってやつ。

あんまり初心者っぽいミスで恥ずかしいから作り話して誤魔化してたんだけど。
誰も信じてくれないし、呆れられちゃった。

あーあ、酒でも飲んじゃいますか?



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