日常些細事
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2003年09月18日(木) 黒猫、のたあ

仕事の行き帰りで通る家に黒猫がいる。
 この黒猫、いつ見ても玄関前で手足を投げ出し、
のたあ〜
と寝ているのだ。
朝出かけるときも
のたあ〜
夜帰ってきても
のたあ〜
おまえは『のたあ〜』以外の姿勢がとれんのかっ、と説教したくなるほどである。
そもそも黒猫というのは物陰からぱっと目の前を横切り、
「ああ黒猫がっ。なんて不吉な」
と人間を恐怖のどん底に叩き落すのが仕事ではないか。
 それが日がな一日、
のたあ〜
とはなにごとであろうか。
 ご先祖様に申し訳ないと思わないのであろうか。
今日もその家の前を通ってきたのだが、やっぱり
のたあ〜
であった。
 あいだに低い柵があるとはいえ、私との距離は2メートルも無い。
 石を投げれば確実に当たるであろう。
 漬物石なら死に至る。
 そのような危険な場所でも悠然と寝られるとは、ある意味大物かもしれんなこの猫は。


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