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金箔貼りの手順（今度は失敗しなかったぞ！）　　　　　　　　　2005年06月08日(水)

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金箔貼りもテスト5枚目を経て、ようやく慣れてきた。

1. ボーロを膠で練る。膠の濃度は12:1の2〜3倍程度。
   
   ◆ミックステンペラの描き方
   http://www.artnavi.ne.jp/representation/gazai/tempera/mix1.htm

   >上層ほど膠濃度を減らし更に膠液の温度を下げます。

   
   膠は油彩と逆に、糊分、上の方を薄くしないと、割れるらしい。
   日本画では常識。わたしゃ手探り(苦笑)。
2. ボーロの濃度は紙でテスト。
   濃すぎないように、薄すぎないように。
   先生は『牛乳程度の濃度』と言っていたが。なんだそりゃ（苦笑）。
   もう経験値で感覚で。
3. ボーロの濡れ色がとれたら、3〜4回ほど塗る。
   筆を返して同じ所をなぞらないのがポイント。簡単に剥げるから。
4. ホコリを少し綿(化粧用コットン)で拭って、金箔用意。
5. 上端に板を置き、傾斜をつける。
   傾斜は多少きつめの方が水はけがよく、
   水置きがうまく行く事が今回分かった。コツはここか。
6. 金箔を切るために、手製箔ナイフをヤスリで研ぎ、
   シッカロールをきちんとつける。
   ついでに竹箸にも。今まで竹箸の使い方はようわからんかったけど、
   田口安男先生の『黄金背景テンペラ画の技法』を見返して確認する。
   竹箸、便利じゃん。手で掴むように使えるぞ。
7. 箔ナイフで金箔を切り、箔バケに金箔を貼り付けて、
   それからでも、ボーロの上の水置きは間に合う。
   というか、先に水を置くと乾いちゃうから、
   これくらいの手順の方がいいかも。
   傾斜がきついので、不必要な水は下に落ちていい感じ。
8. 箔を置いたらすかさず、綿で軽く押さえる。
   化粧用コットンが便利。繊維が少ないし。
9. 破れの補修は水を垂らすより、息をはぁっと吹きかけての方が
   うまくいく。水が多すぎると部分的に乾かなくて
   磨きづらい。
10. 田口センセの本にはアルコールを混ぜろとある。
    何故アルコール(メチルアルコール)かというと、揮発が早いから。
    水に5分の1程度、補修用には半々くらい、
    急ぎの時はアルコールだけでも良し、とある。
    田口センセの本は、自由度高いなぁ。
11. 以下、繰り返し。今回は水膨れ等が少なく磨きやすかった！
    さすがに慣れたか！！
12. テスト用板には、二枚〜四枚貼って、比較する予定。
    一枚より二枚の方が綺麗だ。

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画像だけ見ても自分でもなんだか分からないぞ(^_^；。

左画像は、フラ・アンジェリコの受胎告知天使ガブリエル、
右画像は、下部、服の模様の部分拡大。磨きだしの前。

1. まずボーロを微量溶かした薄い前膠を施した後、
   金箔を貼る部分にボーロを4層塗る。
2. 上記と同様に金箔を置く。
   今までで一番スムーズにできた！
3. 下地の溝掘りが効いてる。金箔を磨くと(磨かなくても)
   下地の模様が見えて面白い。まだ一層、下部分だけ。
   今日は時間切れなので、明後日続きをやる予定。

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板地の金箔は非常に美しい。
しかし、下地作りにめちゃくちゃ手間がかかり、
かなりめげるのも事実。保存も難しいし、重い。
目下の目標はキャンバス金地。
普通のアクリルキャンバス地にホルベインアクリルジェッソを
10層塗ってある程度目をつぶして貼ってみたが、
やはり板地ほどは美しくない。

何故美しくないかというと、下地が平らじゃないからだ。
細目のキャンバスを使う他に、和紙貼りを試してみようと思う。
昔一回やったことあるんだけれど、ツルツルになるんだよね。
昔のは接着が甘くて、後から剥がれてきちゃったんだけど。
今回は膠でしっかり貼り付け、前膠で目止めもしたから大丈夫だろう。

今回使用した和紙はざら目があって、それが完全には消えない。
紙やすりを軽くかけながら、5層ぐらいジェッソを塗布。
一番つるっとしてるのは、ケント紙だけどさ。
まさかケントを貼るわけにもいかないよね。

そして何を描くか。
文様に惹かれて、その勉強は中途半端で挫折してる。
これを復活させよう、と思ってる。
デッサン的な描写に＋装飾的な文様を試してみたい。融合。

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◆今井金箔
http://www.kinpaku.co.jp/shopping/haku/index.html
ここで今日、銀箔とあかし紙を買った。
あかし紙は手製できるようだけれど、
今はそれどころじゃないので、市販で試してみようと思う。
西洋式もやっと慣れてきたんだけれど、
日本式のあかしの優れ具合はただものじゃないよ。
一度大学の授業で経験あるけれど、苦労した覚えがないものね。
（だから覚えなかったのかもしれないけれど。）
来週には来る予定。

◆金銀箔工芸作田
http://www.success21.com/goldleaf/
最初、ここで金箔を100枚買った。送料込みで約1万円。
単価に直すと1枚100円か。
練習ばっかりで、無駄に使ってるなぁ(苦笑)。
ま、勉強料ということで。

作田は金箔貼り画家の御用達だが、値段表がネットになく、
最小単位がちと多い。
ちなみに今井金箔で銀箔単価は約一枚20〜40円。
作田で大量買いすればもっと安くなるんだけれどね。
銀は酸化しやすいので買いだめしない方がいい、と言われた。
使用予定がまだ分からないので、ここは単価が高くなっても我慢我慢。

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あとは、瑪瑙棒を手にいれれば、道具はほとんど揃う。
しかし1本1.5万円ぐらいするので、まだ躊躇してる。
石原先生、もう少しお借りします。
こないだ1本割っちゃって申し訳ありませんでした（泣きながら懺悔）。

by HPY

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