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マダム・ビンセントと佐伯かよの
2005年01月15日(土)

佐伯かよの氏の古い漫画を読んでいたら、マダム・ピンセントが出てきてびっくりしました。
マダムビンセントだけじゃなく、ベルベットちゃんと豹もいました。
ビンセント親子って、佐伯センセの持ちキャラだったんですね。知りませんでした。知っている人にとっては何をいまさらな話題ですが、私は初めて知りました。いまさらな話題で失礼。

マダム・ビンセント?誰だっけそれ?な人も多そうなので説明しておくと、マダム・ビンセントとはプリンス・サキとムッシュ・サワがヨーロッパを訪問中、ロンドンを訪れた際に立ち寄った王室宝石鑑定家の女性です。絵はかよの夫人の筆によります。
ここ一回こっきりしか出てこないし、その後の話の展開にも全く関係ないので、何のために出てきたかよくわからん人で、登場したことですら忘れられがちですが(私も忘れていた)、一応復習しておくと(今本を取り出した)、サキはこの人から戦士の魂という宝石を貰うのです。そして帰国後それはシンに譲られます。その後、この宝石はビンセント親子ともども忘却の彼方に捨て去られ、再び姿を見せることはありません。戦士の魂なんて名前をつけるのですから、伏線として使い道もあったでしょうが、作者のほうでも忘れてしまったのでしょうか(みんなも忘れた)、これ以後登場することはありません。

意味不明のキャラと思っていましたが、そうか、佐伯センセの漫画のキャラだったんですね。作者のお遊びと読者サービスも兼ねていたわけですか。
この親子が出てくる漫画のタイトルは『ダイヤモンド・チェイサー』といいます。もしかしたら他にもシリーズがあるかもしれませんが、私が読んだのは取り合えずこれ。1980年発表とあったので、ちょうどエリ8連載時に書かれた漫画ですね。この夫妻はお互いにお互いの漫画の絵を描きあっているようですが、この話にも新谷筆によるミッキー・サイモンそっくりの運転手が出てきます。かよの夫人の漫画にはよく新谷氏が書いたちょい役が出てきますね。

この話によると、ベルベット嬢にもマダム同様宝石鑑定眼があるみたいで、2匹の豹は彼女のボディーガードみたいです。夫人はサキが話していたとおり、政界財界の裏事情にも通じたつわもののようです。

プリンス・サキとムッシュ・サワの凸凹コンビはイイですね。わたしこの組み合わせ好き。二人のヨーロッパ底抜け珍道中は、絵も崩れがちで、話もへなちょこでおかしーや。バンバラ編と同じ漫画とはとても思えないもんな!この二人に限っては、このまんまよその漫画家さんの漫画に出演してもおかしくない気がいたします。願わくば、スケバン刑事で麻宮サキと神恭一郎と共演してもらいたいものです。バンコランとパタリロでも可。エーベルバッハ少佐とジェイムズ君でもいいよ。

佐伯漫画は、バックに新谷かおるがついているおかげで、メカが少女漫画・レディコミ離れしておりますね。ページをめくるといきなり新谷パースの飛行機がバーンと出てきて、たまげるときがたまにあります。なんかちんこが勃ってきた。(嘘)トークの中には新谷かおるの話題もしばしば出てくるのですが、聞くところによると、娘さん3人(うち二人は双子)はみんな漫画家だそうで、家族そろって漫画家稼業だなんて、恐ろしい一家でございます。

最後に、ベルベットがチェスに誘うと、サキはこんどまたゆっくりくるよ、その時まで腕を磨いておくんだねと笑って答えて帰っていくけど、その時はきっとこなかったんだろうな。そう思ったら、悲しくなった。




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