監督インタビューの続き 今回で最終回 -------------------------------------------------- 〔引用・エリア88コンプリートブック〜アニメ設定資料集〜/メディアファクトリー 監督インタビュー今掛勇氏よりp108-109〕 ――そして、もう一方の見所がCGを駆使したドッグファイトだと思うのですが、戦闘機同士のドッグファイトは理屈が判らないと伝わらない戦いなので、見せ方に苦労されませんでしたか? 今掛 確かに苦労しましたね。空戦の技法なんかは、説明がないと判らない部分が多いのですが、今回は割り切ってドッグファイトの気持ちよさを重視しました。原作で登場人物が使用している戦闘機をそのまま出したかったので、時代設定は、原作と同じ70年代後半にしているんです。現在の遠距離から高い精度で攻撃が可能な航空機ではなく、近代戦闘機同士のドッグファイトがまだギリギリ生き残っている時代ですので、そのあたりの空戦の面白さを出すのに力をいれましたね。この頃の戦闘機は、本当に個性的なので、劇中にはもっとたくさんの機体を出したかったとは思っているんですよ。 ――ドッグファイトシーンは、フルCGですが、演出をする際にCGだから良かった点、逆に不便だった点はありますか? 今掛 短所という点では、機体が壊れる表現が、どうしてもスケジュールやモデリングの都合上こだわり切れなかったところですね。逆に言うと、そういった制約の中でどうやって迫力のある破壊シーンを見せるかが面白いところではあったんですが。長所ということならば、どのカットを描いても機体のフォルムが崩れない点や、手書きのアニメでは難しいワンカットでさまざまな動きを見せるという点ではフルにCGの特性を活かさせてもらいましたね。アングルのとりかたや、戦闘シーンの流れは、CGだからこそ良くなった部分が多いですね。 ――では最後になりますが、ファンの方々にメッセージをお願いします。 今掛 本編は1話完結のストーリーになっていますが、まとめて見てもらえば、よりテーマ性などが伝わってくると思うので、ぜひ連続で見て欲しいですね。また、製作開始の頃から比べると、CGでの表現技術が格段に進歩したので、DVDでは戦闘シーンを大幅に手を加えています。さらに、ドラマ本編でも意図的にも物語が伝わるような演出に変えてあるので、ぜびDVD版でもう一度『エリア88』と見直してもらえれば、より楽しんでいただけると思います。 ――ありがとうございました。 2004年3月 グループタックにて -------------------------------------------------- 新谷節と新谷パースが無いエリア88など、エリア88とは呼べません。(原作原理主義者談) エリア88の好きな人、あるいはエリア88の名に惹かれて見る人は、軍事・航空機知識がそれなりにある人が多く含まれると思うのですが、作っているほうが、見ているほうの知識にはるか及ばないのは、悲しいところですな。 考証に関しても、知っていて(演出作劇上)やっているのと、知らないでやっているのでは大違いで、知らないでやっているのは無知であり、無知は恥であるということなのでしょう。 CGは回を追うごとにグングン進歩していき、見ていて楽しかったです。 もっと続けばさらによくなったでしょうが、こうした無知無礼っぷりに評判は最悪で、続編製作も無いであろうし、その進化したCGが見れる日が訪れることもないでしょう。 なんかもう『エリア88』じゃなくて、 『エリア0.0088』ぐらいでした。
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