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24082

■2年前■

気付いたら隣県にいた。全く見覚えがない訳ではない夜の街に。
初めはそこが何処なのか解らなくてただ歩いていたけれど
とてもよく知っている川に出てギョっとした。近くに住む友人に
電話を入れてその夜は泊めてもらった。元々私の地元に住んでいて、
一緒に無茶していた友人は今でも変わらずに夜の仕事をしていた。
その2〜3年前くらいの事を話しながら、あの時は金回りよかった、
集られても集られてる自覚がないくらい余裕やったね、とか
思春期を迎える前に青春してたよとか全盛期だったねとか
楽しかった事ばかりを思い出した。悩ませる特定の恋人も居なくて
ただ高い金を稼ぎ、昼夜とも街が庭に思えていた時期だ。同時に
心がめちゃくちゃで目に光がなかった、もう戻りたくない時期だ。
今も変わってない友人を見ていると
自分もその時期に戻ってしまった気がしてきて
やっと変われてきたと思ったのにやはり変われはしないのだと思い
少し辛かった気がした。けれどそれもすぐに麻痺してしまった。
それから日付けに気が付き、月曜は診察だったんだと慌てた。
友人は前日から寝ていないらしく、仕事をキャンセルしてすぐ寝た。
その横で私はじわじわと不快になってきて眠れず、朝になるまで
オレンジの豆電球の下で友人の飼い猫と一緒に雑誌を読んでいた。
朝10時に、寝ている友人に帰るねーと挨拶して帰った。
特急列車の中で病院に、遅れますと電話をして座席で寝て
気付いたら診察から帰る途中のバスの中だった。全身に
煙草の匂いがまとわりついて頭痛がし、シャワーを浴びて寝た。
それから、無感情に徹していたものからじわじわと
押し殺していた辛さが滲んできて
それを無視し感じないふりをしていたら全てどうでもよくなった。
何をしようとしても上の空で、ぼーっとしている。
私はずっと変われないのだろうか。それは嫌だ。
今の私に少しでも以前と変わった点があると思いたい。
■2002年02月18日(月)■

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