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2004年02月16日(月)
 赤パン。


「もしもしキルちゃんお願いがあるの。」


普段人に頼みごとなどしない母が珍しく電話をかけてきた。


「あのね赤いパンツ買って送ってくれる?
ワコールの赤いパンツLサイズね。封筒に入れて送ってくれるだけでいいからお願いね。」


とおねだりされたのが1ヶ月前。
申年で年女である母は今年還暦を迎えるのだが、贈られた赤い下着を身につけることで無病息災でいられるという。
そして母曰く、それが娘からのプレゼントであれば効果は絶大となるからぜひプレゼントして欲しいとのこと。(ホントか?)
「お母さん誕生日8月だからそれまで準備すればいいんでしょ?お盆休みに持って帰ればいい?」
と言うと母はいつになくせっかちで、
「数え年は節分を節目に変わるからせめて2月中には送ってちょうだい!」
と言うのだ。
電話を切った後、鬼気迫る母の迫力にそうかそんなに欲しいのかと心を改め、しかし赤パンってどんなんだろう?レースの可愛いの言ってるのかな?ワコールってメーカーまで指定しちゃってどういう意味かな?他のメーカーのじゃダメなのかな?もしかしたらワコールじゃないとケツが収まんないのかな?などと色んな想像をしながらとりあえずヨーカドーに行ってみようと思ったものの、忙しかったり風邪をひいたりでいつの間にかすっかり忘れてしまった親不孝なワタシ。
そんな娘に母から1枚のFAXが届きました。


「まーだ?」


「ひでぇー、赤パンまだ贈ってなかったの?」
隊長からも半ば呆れ顔でに言われ慌ててヨーカドーに行ったのですが、ないのですコレが。
ワコールのLサイズの赤パンが。
つうか赤パン自体が1枚もなぁーい。
しょうがねぇーなぁー、横浜まで行ってやるか・・と重い腰をあげて高島屋を物色すること20分。
手に取る赤パンはどれもこれも母のイメージとは程遠く、フリフリレースだったり、ガーターベルトだったり、Tバックだったり、母の巨大なケツをすっぽり納めることができる機能はなく、どうみてもエッチな下着ばかり。
ま、まさか、母は60歳になっても生涯現役ってことが言いたいのだろうか?
悩殺赤パンで父をクラクラさせたいのだろうか?
それもありかな?って言うか、それはそれでネタになって面白いなと、一番エッチそうな赤パンを手に取りこれを贈ってやろう!と愉快に思ったものの、値札を見てびくーり。
8000円!?
パンツ1枚に8000円!?
こんな高価なパンツ自分もはいたことがないのに・・・・


財布を確認するまでもなく却下。
なんでこんな高価なパンツを贈らなくてはいけないの?といつの間にか親不孝な娘は怒りまで覚え、悩殺赤パンを売場に戻し帰ろうとしたところ、「何かお探しですか?」とこれまた悩殺パンツが似合いそうな店員さんが。
「実はですね・・・」と還暦赤パンの話をしたところ、「それでしたら」と導かれたのはレジの前。
なんだあるじゃん!還暦赤下着セットが!!
灯台下暗しとはまさにこのこと。
「おへそまでスッポリ収まるタイプのほうが宜しいですよね?」と店員さんが差し出した赤パンを手に取ったところ、え?たったの1000円!?


あまりにも安いそのお値段に心苦しさを感じたワタシは、そうだ!この肌着もセットにしてあげよう!・・・と赤パンと赤肌着をセットで箱に入れて貰い、綺麗に包装していただきました。


ワタシは親孝行な娘です。


だけどまだ郵送してません。
そして上下ともワコールではありません。




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