ジムからの帰り道、鬱蒼とした公園の前で「ンガー」といつもの鳴き声が聞えてくる。
立ち止まってみるとそこにいるのは般若さん。
いつものように「ンガーンガー」と鳴きながらワタシを茂みの前におびき寄せ、自分は茂みの中へ身を潜める。
般若さんめー、と思いながら茂みを覗き込んでみると、
そこには見知らぬ猫が一匹。
分かる?ここだよ!
この公園でミケオ一家と出会って2年という月日が流れているが、白黒の猫ちゃんは初めて。
ワタシは一心不乱に写真を撮った。
般若さんがンガーンガー鳴いていたけど、般若さんが茂みから出て来てすりすりしてたけど、写真を撮ろうとするとドスンドスンと体当たりをしてちょっと邪魔だったけど、新しい猫ちゃんに夢中になって写真を撮った。
般若さんよりも一回り大きいこの猫、鼻のとなりに黒い模様があったならば鼻糞ハナちゃんって名前にしようと思いマジマジと顔を見つめた。
が、鼻糞はなかった。
鼻糞はなかったけど、すっきりした顔立ちの美人だった。(メスかどうかは知らんが。)
ハナちゃんの顔にうっとりしながら、出会ったばかりだったけど触ってみたくて、ワタシは茂みの中に手を突っ込んだ。
案の定逃げられた。
仕方がないので般若さんと遊ぶことにして、「般若さーん」と何度も名前を呼んだ。
だけど般若さんは知らん顔。
背中を撫でてあげても、シッポを引っ張ってみても、そっぽを向いて「ンガッ」と言うだけ。
「ごめんね般若さん。もう浮気しないから。」
そう声にしてみたけど、やっぱり般若さんはワタシにお顔を見せてはくれませんでした。
これがワタシと般若さんの今年初めての戯れ。