今日は健康診断である。
いやワタシではなく隊長が。
隊長はここ数日、細い香水のサンプルが入ってるかのようなプラスチックの筒型の容器を始終眺めていた。
その容器を手にとっては溜息を付き、その容器を眺めては切ない顔をしていたのだ。
勘のいい方ならお分かりであろう。
それは隊長のうんこ様を入れていく容器なのだ。
隊長は基本的には快便太郎だ。
が、それは平和な日常に限ったことであり、わりとちょっとしたストレスで出なくなる体質なのだ。
旅行に行ったり、朝早かったり、寝不足だったりなどするとテキメンだ。
まるでナイーブな年頃の女の子のようだ。
「明日出なかったらどうしよう・・・」
容器を見る度に切ないことを言う隊長にワタシはこう言ってみた。
「そしたらワタシの分けてあげるよ。」
先日、地獄鍋を食べてから微妙に赤味がかったワタシのうんこ様を少しばかり譲ってあげようと思ったのだが、案の定却下された。
寂しい。
もしかしてワタシは愛されてないのか？
まあ結局うんこ様は出たらしく、清々しい顔でお便所から出て来た隊長は、
「キルちゃん出たぁ〜〜♪」
と容器を高々と上げてはワタシの後を追って来るので、ワタシはギャアギャアいいながら逃げ回り、
今朝はとてもスリルとサスペンスの朝であった。
３４年生きているが、うんこに追われたのは生まれて初めての経験だった。
つうか、ワタシは大失敗をしてしまった。
「今日はＧパンで行くから合うバックがないから何かかして♪」
と甘えた声を出すので、何も考えずワタシの小さめのバックを貸してあげたのだが、
よくよく考えてみたら、ワタシのバックでうんこ持ってったってことじゃん？
いかんせん走り過ぎて頭がボケていた。
大失敗だ。
仕事をする体力・・・・残ってるかな？
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本気と書いてマジで。
