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2003年05月23日(金)
 険悪。


昨日、隊長に少しばかり優しくしてあげようかと思ったワタシですが、
今日の我家は険悪です。



ことの発端は昨夜のことです。



珍しく9時過ぎに帰って来た隊長を唆し、食事がてら飲みに行ったのですが、
行ったお店がオープンしたての居酒屋で。
社員教育がなってない居酒屋で。



お酒を頼んでもお通しが来ない。
お通しがやっと来てもお箸が来ない。
注文したおかずがなかなか来ない。
注文していないものが勝手に来る。
ソルティードッグを頼んだらオレンジで割ってくる。
茶碗蒸しを頼んだらスプーンが来ない。
スプーンを頼んだらカクテル用の長細いスプーンを持ってくる。



オープン仕立てですので仕方ないと言えば仕方ないのですが、
このような店員の失敗はもちろん我テーブルだけではなく。
あっちで失敗。
こっちで失敗。
よくこれで営業ができるなぁーって状態だったのです。



で、お分かりでしょうが、隊長はどんどん機嫌が悪くなります。
一皿一皿注文したモノが届くたびに、店員を見る眼差しも険しくなり、
本人曰く我慢したらしいのですが、限界が訪れたワケです。



一番初めに頼んだヒラメの薄造りが1時間以上待っても来なかったので
隊長は店員を呼びました。
そして、
「いつまで待っても来ないんだけど、どうなってるワケ?
もう要らないからキャンセルしてくれる?」
と言うと、店員は慌てて運んで来たのですが、
お皿の中にはヒラメの薄造りとえんがわ、そして小口切りされた小葱と紅葉おろし。
しかしながら、ポン酢がないのです。



「ねえ、これどうやって食べるのかなぁ?さっき食べたお刺身の刺しチョコ使えってことかなぁ?
でも山葵入っちゃってるし嫌だよねぇ?」
ワタシがそう言うと
「待ってろ、今店員呼ぶから。」
隊長はそう言い、店員を呼びました。



慌てて来る店員。
「お呼びでしょうか?」
「あのさ、これどうやって食べるわけ?」
「は?」
「だからこの薄造りどうやって食べるのかって聞いてるの。」
「あ、はい。それはですね、こちらにある紅葉おろしと葱を混ぜてお食べ下さい。」
「だから、どうやってそれをすればいいの?」
「は?」
「お刺身にそれだけ混ぜて食べろって言うの?」
しばし考える店員。そして
「あっ、大変失礼しました!刺しチョコ只今持って参ります!!」
慌てて厨房へ向う店員。
そして、刺しチョコをさっさと持ってくれば良いものの、
『さっき○番テーブルに薄造りを運んだヤツは誰か』と騒ぎ出し、犯人を見つけるや否や、その店員を叱りつけているのです。
『あんたの失敗のせいでワタシがお客様に叱られた』と。



そして、待つこと数分。
「大変お待たせ致しました!」
「あのさ、社員同士で教育し合うのはいいけどさ、全部筒抜けだよ。」
「あっ、すみません。」
「そういうことは、やるべきことを先にやってからにしてくんない?」
「あっ、はい。」
「今解決すべきことは、誰が悪いとかってことじゃないでしょ?」
「あっ、すみません。」
「散々待たせて刺しチョコ持って来るのにまた待たせるワケ?」
「申し訳ございません。」



ここで店長が登場しました。
「お客様、大変申し訳ございません。」
隊長は店長を相手に、またガミガミガミガミと説教をしました。
終始口調を荒げることがなかったのが救いではありましたが、
一緒にいるワタシにとってみればそれはもう辛い時間でありました。



店長の真摯な態度で隊長の怒りもようやく冷め、待ちに待った薄造りを食し始めたわけですが、
隊長は安堵したのでしょう。
薄造りの内容のバランスも確認せず、一塊しかなかったえんがわをごそっと箸で掴み、
それを口の中に入れたのです。



「ああ!!えんがわぁーーーーーーー!!!!」
「え?何?キルちゃん食べてなかったの?」
「だって1塊しかなかったんだもん!!先に食べたら悪いと思って待ってたんだもん!!」
「あ、ごめんごめん。じゃあ食べる?あーん。」
そう言って、散々噛み締めたえんがわを口を開いてワタシに見せるのです。




ここでワタシがキレました。




「なんでいっつもそうなの?」
「なんで我慢できないの?」
「なんで説教ばっかするの?」
「なんであんな言い方するの?」
「刺しチョコ2つ下さいって言えばいいだけなのに、なんであんなまどろっこしい言い方するの?」
「なんでいっつも感じ悪いの?」
「一緒にいる人の気持ちとか考えられないの?」



そして隊長もキレました。



「そもそもおまえが飲みに行きたいって言うからこうなるんじゃん。」
「おまえがこの店がいいって言うから義理で来たんだぞ。」
「たまにしか早く帰れないの分かってるだろ?」
「疲れてるからゆっくり休みたかったのにさぁー。」
「おまえがご飯作ればこんなことにはならなかったんだ。」
「ってかおまえ今日休みだろ?」
「だったらご飯くらい作れよ!」



その後ワタシ達は一言も口を聞かず、黙々と残りの薄造りを食し、
会計を済ませながらの店長の度重なるお詫びの言葉にも上の空で、
家路へと向いました。



そして、今朝も一言も口を聞かないまま。
まさに険悪です。








隊長、えんがわ美味しかったですか?













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すびばせん、店長。




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