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2003年04月02日(水)
 忘れ物番長。


うちの塾には忘れ物番長がいる。
彼の名は藤原くん。
もうすぐ中学一年生になるピカピカの男の子だ。


彼は毎回遅刻する。
そして、宿題を忘れる。
その上、ノートを忘れる。
更に、筆箱も忘れる。


「忘れました・・・・。」
と職員室に来る度にバカヤローと叱るのだが、
万全の状態で通塾したことが一度もないツワモノだ。
番長だから仕方がないか。


彼は今日も重要な書類を忘れた。
提出期限がとっくに過ぎた重要な書類。
彼のクラスの子達はとっくに提出しているのに、彼だけが未提出なのだ。


「藤原くん、君だけ書類が未提出なんだけど?」
ワタシがそうたずねると
「僕それ貰ってないもん。」
と言いやがった。
嘘までつくのか?番長さん?


仕方がないので再びその書類を彼に持たせ、明日までに必ず提出するようにと念を押す。
が、念を押すだけでは心細いのでちょっとだけ灸を据える。


「藤原、おまえ絶対忘れるなよ?」
「はいはい。」
へらへらしてるし。


「絶対だぞ!!」
「はいはいはい。」
聞いてないし。


「忘れたらどうなるか分かってるか?」
「どうなんの?」


ワタシは考えた。
坊主にしてやるぞ!!と言いたいところだが、
藤原くんは昨日坊主頭にして来たばかりだし・・・・。








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周りは笑いの渦になり、藤原くんは青くなった。
そして授業後、
藤原くんは青いまま家に帰り、書類を持って来てくれた。


情けないなぁー、番長。
でも、やればできるじゃん!




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