武ニュースDiary

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| 2011年07月30日(土) |
雑誌記事(明報周刊) |
映画公開後の関連雑誌が次々出てきています。 既に発売された(日本の中華ショップの取り扱いも始まりました) 香港の「明報周刊」を金城武NET討論区(Derrickのサイト)で、 メンバーがスキャンをアップしてくださったのが面白かったので、ご紹介したいと思います。謝謝。 キャプションやコラムは実物が届いてから。
金城武助っ人の裏事情 ピーター・チャン、新作は巨大な穴を埋めるため
ピーター・チャンの新作映画「武侠」は、国内公開1週間で興行収入は1億元を超えた。 また熱い討論の渦を巻き起こしており、映画のタイトルそのものについて、 この作品は「武」だけで、「侠」がない、「時代劇版インファナル・アフェア」 「エセ科学への道」という題名のほうがふさわしい等々、言う者もある。
チャン大監督のような頭の切れる人が、これを予測できなかったのだろうか? 「今は議論を闘わすことが必要な時代だから、騒がれる方が誰も何も言わないよりましです」 はっきりした目的もなく事を起こすのは断じてチャン氏の作風ではない。 話題作りの他、見る楽しさと、新機軸はどちらも重要だ。 「ぼくにとって、金城武にとって、ドニー・イェンにとって、 『武侠』は大きな一歩になりました」
この映画にはさらにもう1つの重大な任務があった ――「投名状」がもたらした大きな損失を埋め合わすことである。 「ぼく自身も自腹を切っています。天文学的数字ですよ!」
「武侠」誕生前史を語るには、「十月囲城(孫文の義士団)」から始めねばならない。 「ドニー・イェンともう1度組もうと思ったとき、ぼくはこう考えました。 1人の主役が映画を全部支えるのは難しい、 ましてや、他にもう6本も映画に出演しているドニー・イェンを主役にすえる映画では。 必ず、金城武、それにタン・ウェイを起用しなければならないと。 2人とも出演作の少ない大スターなので、新鮮な組み合わせになります」
ドニー・イェンが出るなら、アクションは欠かせない要素だ。 ピーターは、新しさを追求し、医学の視点を思い付いた。 そのアイデアを1つ1つ推し進め、金城武が演じた刑事(徐百九)の役が生まれた。 また、ショウ・ブラザーズ映画のチャン・チェ監督式武侠映画の心に惚れ込んでいたので、 武術の達人が隠遁し、自由な行動をとれないでいるというパターンを踏襲することにした。 「渡る橋が古くても気にしません。 古ければ古いほど、かえって世界に通用することが証明されるのです」
ピーターが監督した最近の3作品には、いずれにも金城武が名を連ねている。 お気に入りなのか? そこには、実は隠れた事情があったのだ。
「ぼくは本当に困って金城武に『投名状』出演を依頼したんです。 プレミア上映が終わったとき、姜文(ジャン・ウェン)が彼が一番良かったと誉めてくれたけれど、 彼の方はぼくに言いました、 『もし、こういう映画なら、次はぼくに声をかけないで』 ぼくは傷ついたけれど、彼がなぜそう思ったのかも実によくわかるんです」
もともと、「投名状」の一番初めの形は、長兄(龐青雲)は金城武で、 次兄(趙二虎)と末弟(姜午陽)にはニコラス・ツェー、エディソン・チャン、 あるいはショーン・ユーにオファーしようとしていた。 ところが、メディア・アジアとアンドレ・モーガン(製作)が大作にすることにしたとき、 金城武はその犠牲になったのだ。
「3人の中で、彼が1番年若で、長幼の序は一番低かったから、 脚本を変更するときは、当然、ジェット・リー、アンディ・ラウが優先され、 彼にはなかなか活躍の順番が回ってこない。 彼は本当に義理人情から、やむなくぼくを手助けしてくれたんです」
ピーターは金城武の役をできるだけ目立たせようと努力したが、 いかんせん、彼を気持ちよく、満足させることはできなかった。 「金城武とピーター・チャンの共同作業に、汚点を残してしまいました」
幸い、2人の友情はゆるぎないものだったので、 ドニー・イェンと組むスターを探すときに、彼はまた金城武のことを思い付いた。
「最初は徐百九の出番は少なかったんですが、 でも彼は役を面白がってくれ、質問を重ねてきました。 『どうして彼は医学を知っているのか? こだわる性格はどこから来ているのか?』とね。 そこで、ぼくは絶えず場面を書き加え、徐百九は以前毒にやられたことがあり、 針灸を使って自分で治療しなければならない、そのせいで人に対しても同情心を失い、 ドニー・イェンを必ずつかまえて法の裁きを受けさせると誓うようになった、と説明しました。 こうして役は豊かになり、実際2人主役に変わってしまったのです」
金城武はまた、自分から、徐百九に四川方言を話させることを提案した。 「アイドルスターには問題があって、他人が自分をどう評価するかをすごく気にします。 ぼくは、彼が自信を持たないことがいつも不満でした。 プロモーションに入って初めの頃、北京と上海の記者会見で、 彼はいくら言われても四川語での挨拶をしようとはしませんでした。 ところが、四川に行ったとき、彼はやっと、それに応えたんです。 これは彼が本当に自分を開放したことであり、性格面での大きな飛躍だったんですよ!」
ピーターとドニー・イェンにとっても、新しい試みだったのでは? 「ドニーは演技面で、ぼくは心理面で。 『武侠』はぼくに、技術面での不安から抜け出させてくれました。 それは、ぼくの今後の創作にとって大変重要です」
票泥棒には前科あり
彼は、「武侠」は「投名状」の成績と並び、中国内地で2億を超えるだろうと見ている。 先日、広東、重慶などで、ネットユーザーたちが、映画館で「武侠」を見たのに、 チケットには「建党偉業」と印字されていたと声をあげた。 興行成績が自動的に書き換えられたことになる。 この票盗み騒ぎは後遺症があるのではないだろうか?
「映画館チェーンから中影へ、配給元へ、電影局へ、我々はすべて報告しています。 これが特殊な例であり、実際の数字に影響しないことを願っています。 実は似たような事件は以前にも1回あったんです。 『投名状』と同時期に、お上寄りの内容の映画が公開中で、 間もなく終わる時期だったのに、ぼくらの映画の初日に、この映画が、 上海のある映画チェーンで、それまでの1、2万元から突如10数万元に跳ね上がった。 明らかに我々の票を持って行ったんです.。当然、すぐに訴え出ました」
ここで投げ出すわけにはいかない。 大監督も生きて行かなくてはならないのである。 「どの映画も、作る目的はとにかく金を稼いで、 香港、台湾、大陸の大勢の人間を養うことです。 会社はどんどん大きくなっているようだけど、 今でもぼくはまだチンピラで、金持ちにはなれてないんですよ」
ピーター・チャンが「チンピラ」とは? これは罪作りなことだ。
「『投名状』の損失はひどかったですよ! そもそもこんな大掛かりな作品にしたのは、世界中での公開を目論んだからです。 ところが、人はアクションを見に来るのに、こちらはとうとうとしゃべっていて、 外国に持って行ったらすごい字幕になる。大規模公開なんかできっこないでしょう」
彼個人の出資は20パーセント強に過ぎなかったが、 それでも1000万以上補てんしなければならない破目になった。 「『武侠』を撮るのは『投名状』の損失を取り戻すためで、そうできればいいと思っていますよ」
新作のセールスは好調で、北米最大の配給会社のオーナー、ワインスタインが高額で買い入れた。 今のところ、年末にアメリカで大々的に公開の予定である。 (明報周刊2228期 2011.7.23号)
武は、「投名状」の不満は、あの大変なシーンのカットのことだけだと言ってましたけどね。
BBS ネタバレDiary 23:50
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