武ニュースDiary


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2006年07月08日(土) 大陸のブログから(「パラダイス!」)

宿命からの脱出と反抗――「パラダイス!」
ジョニー・トーに敬意を表して


「人は出てきたところに、どのみち戻っていくもの……」
「銃をもてあそぶ者は、いずれ自分自身の銃で命を落とすことになる……」

香港、いや、世界中のマフィア映画では、
主人公は死の宿命から逃れられないものというのが
一貫したテーマのようである。
だから、映画の最初から、主人公は多かれ少なかれ悲劇の種を背負って、
それをどうしても振り落とすことができず、
冷酷な銃口と凶器に絶えずつきまとわれながら、
最後には重々しく、あるいはあっけなく死んでしまう。

「パラダイス!」は明らかにこの宿命に反抗している。
このような抵抗は、いささか現実離れしてはいるが、
映画のラストで、モウは身を躍らせての跳躍に成功する。
ちょうどヒューマニズムの輝きが、この果てしない悲哀に穴をあけるかのように。
一筋の光が、社会の片隅に生きる人間の一生を照らし出すように。

映画のしょっぱなから、この宿命への突破は始まっている。
もし、モウの奥底にひそむ決して諦めない性格が駆り立てなかったら、
彼はカジノで、自分がこうと思うまで金をつぎこむことはしなかっただろう。
もし、彼がぼろぼろにならなかったら、殺し屋の道は選ばなかっただろう。
もし、彼が生きることに執着しなかったら、カルメンと出会うことはなかっただろう。

人の性格は運命を決める。
ジョニー・トーの映画では、人物の性格が
映画のストーリーを動かす重要な推進力だと言うべきだろう。
たとえ、思いがけない出来事が次々と起ころうと、それは情理にかなったものだ。
そして、ちょうどそのとき、映画に意外な転換が出現する。
この転換から、我々はモウとカルメンを新しい目で見始めるのだ。
――どんなに人生に見捨てられていても、かろうじて生きているはみ出し者であろうと、
彼らは良きものや人間性、愛に、やはり期待を捨てていない。
一度その可能性が見えれば、それを手に入れようと努力する。
モウは自分の靴下を洗い、日本で店を開く。
カルメンはモウに自分の胸をなでさせ、冷え切った体を温める……

このように見れば、もし、2人の境遇が絶望的でないなら、
もし、追い詰められていないなら、もし、愛を拒絶されていないならば、
彼らは絶対にこのような方法で自分の命を終わらせることはしないだろう。
特に、カルメンだ、彼女はモウを屋上に呼び寄せて、こう問い詰める。
「私にここから逃げろと言うの?」

この悲劇的な宿命は早くから準備されていたように見える。
2人の内、1人しか生き残れないという状況の下、
あたかも、荊柯が秦の始皇帝を暗殺する前の
狂ったように気ままにふるまって過ごしたときのような日々に、
身を寄せたボロ旅館で、ある、もろく見えるが強い力が、いつのまにか芽ばえ、育つ。
映画の終わりで、それはついに2人の身もフタもない取引を壊してしまう。
ある種の温かさが、以前のたわむれを、感動的な欺きに変える。

依頼主は何度も指を切り落とされる。
彼が何度も強調する、
「俺はいつだって同じことを繰り返している」というのは一種の宿命だ。
監督は2人に人道的な配慮をし、自分の夢に向かわせる。
朝日の昇る飛行機の窓辺で、彼女は雪山と森と白い雪を見つめている。
彼女は笑う。これがパラダイスというところなのだ……
朝霧に煙る埠頭で、彼は飛行機が空を横切っていく音を聞く。
彼は笑う。一隻の出航しつつある小船が彼を待っている……
(江晩正愁予m1的BLOG 2006.7.3)


さて、「傷城」記者会見、日本のメディアにも招待状が来たということですが、
この日、私は帰りが遅いんですよね〜
詳しい報道は翌日になるでしょうけど。

7日に成田発香港行きの飛行機に武が乗っていたという情報があり、
えっ、うそだろ、と思いましたが、考えてみればロケのニュースは3日のものが最後、
急ぎの別の仕事で東京に戻っていたというのも、ありえなくはない。
いっぱい仕事してくださるのは、大歓迎です。
でも、健康に気をつけてね。



BBS  ネタバレDiary  20:00


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