武ニュースDiary
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2004年11月19日(金) |
愛さずにはいられない(中国BAZAAR)・4 |
この記事最終回です。 注釈と感想は、エネルギー切れにつき、次回。
「ぼくの前世はイルカだと言われたことがあります。 陸に上がっても、やっぱりぼくは自由に憧れますね。 決まりきったゲームのルールは好きじゃないし、 他の人の歌をうたうこともしない」 金城武にとって、最も耐えられない生活というのは、ずっと変わらない。
彼は何にでも興味を持つ。 その興味は長く続かないとはいえ、 挑戦する対象が何であれなじんでいこうとする。 もしかしたら後でグチをこぼしているのかもしれないが。
30歳で30作目の映画こそ、金城武にとっては1つの挑戦であった、 「LOVERS」だ。 それまで、本格的な時代劇に出演したことはなかったし、 こんなに激しいアクションを演じたこともなかった。 演技的にも体力的にもある種の新しい体験だった。 特にチャン・イーモウと仕事できるというのは、 彼にとっては予想外のことだった。
映画の中では、派手なアクションのみならず、 チャン・ツーイーとの激しいラブシーンも演じなければならなかった。 彼にとって難しかったのは、後者の方だ。 「LOVERS」で、私達は金城武の様々な努力が実を結び、 自信を深めているのを見ることができる。 また、彼の非常に大きな潜在能力と、仕事へのまじめさも目にする。 彼はウクライナで乗馬シーンを撮影中に落馬し、 腱に裂傷を負ったが、それでも頑張って仕事を全うしている。
「LOVERS」はチャン・イーモウの近年の作品群と同様、 毀誉相半ばした。 ストーリーと監督、そして撮影と美術の他で、 この映画で最も忘れることのできないのは、それは彼――金城武だ。 結局のところ、男なら誰でも、唐朝の衣装があんなに似合うわけではない。 女の手を引いて竹林を疾走したからって どんな男でも私達の心をときめかせるわけじゃない。 金城武のような顔になれるわけでもない。 光と影が共存し、頬がそげ、辛酸を経た顔、 静かに休めば目は生き生きと動き回り、たわむれる。 私達は心ひそかに酔いしれる。
「撮影はもちろんとても大変です。でもぼくにはとても面白くもありました。 それは前にやったことがなかったから。 ぼくはいつも新しいことをやってみたいと思っています。 例えば歌だって……だめってことはないよ。 ぼくはいつだって自分の音楽の理想を手放したことはないと思ってる」
そういえば、もう少しで忘れるところだった。彼は歌手出身なのだ。 かつて陳昇のもとで10枚のアルバムを出したが、 ある有名な超ラブソングがあり、 そのタイトルが、彼の偉大な前途を予告していたのである。 「標準情人」 (完) (柏法[女尼]文 張ロ米編集 ハーパース・バザール中国版2004年10月号)
BBS 2:20
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